THETAは高さ130ミリで幅は44ミリ。重さは125グラムとすごく細くて小さい。
THETA Sのボディにあるのは電源・シャッター・Wi-Fiスイッチ・静止画/動画切り替えボタンのみ。細かな設定や再生はスマートフォンで行うのが特徴だ。カメラ本体の日時設定すらスマートフォンを使うので、スマートフォンは必須である。
レンズ部がむき出しなのでケースも必ず付けたい。THETA Sには専用のケースが付いてくる。ケースというより「鞘」といったほうが似合いそう。
前モデルの「THETA m15」と比べてみよう。
色がシックな黒になったことのほかに、ボタンやインジケータにちょっと違いがある。THETA Sでは本体に動画・静止画切り替えボタンが付いてその場で静止画と動画の好きな方を撮れるようになった(m15では動画を撮るために再起動が必要だった)。
大きさはほとんど同じだが、センサーのサイズは大きくなっている。
撮影は、THETAを手で握って本体のボタンを押すか(これだとどうしても自分の手が写ってしまう)、スマートフォンからリモート撮影するか、だ。リモート撮影をすれば本体をどこかにおいて自分が写らない撮影もできるし、いろんなアングル・距離で撮れる。
THETA Sは専用の「THETA S」アプリを使う。こちらがその起動画面(iPhone版)。
「アプリ」はTHETA Sで撮り、スマートフォンに転送した画像を、「写真」はカメラロール内の画像(iPhoneの場合)を、「カメラ」はカメラの内蔵メモリ(8Gバイトある)にある画像を見るときに使う。
撮影は中央下部にある、丸いTHETA(Θ)アイコンをタップする。
撮影画面が従来のTHETAと違うところ。従来のTHETA撮影画面はこんなだった。ライブビューを見られないので実に簡素である。
それがTHETA Sではこうなった。ライブビュー機能がついたのだ。
Wi-Fiを通して送られてくるのでライブビューにちょっとタイムラグはあるが、それでもすごくうれしい。今までは撮ってみないと「露出が合っているか」すら分からなかったが、THETA Sではライブビューを見ながら露出やホワイトバランスをチェックできるのだ。特に露出補正が可能なのが素晴らしい。
さらにフルスクリーンでのライブビューも可能。この場合、画質はかなり粗くなるが画像を指で動かしながら撮影後のイメージをチェックしてから撮れる。
全体の色や露出を見ながら撮りたいときはパノラマライブビュー、細かな構図(メインの被写体がどう写るか)などをチェックしたいときは全画面ライブビューを使うと良い。
撮影画面から右上の設定ボタンをタップすると変更できる。
ポストビューをオンにすると撮影した画像がそのままスマートフォンに転送される。そうすると撮影画像をすぐに楽しめたりシェアできるが、転送する分、時間がかかる。
もう1つ、画像サイズを設定できる。
画像サイズを小さくすると転送時間も短く済むし、スマートフォンのストレージも圧迫しないが、画質は落ちる。前モデルは3584×1792で撮影したあと、スマートフォンに送るときは2048×1024サイズに縮小するという仕様だった(転送時間を短くするためと思われる)が、THETA Sでは撮影したサイズでそのまま転送されるよう仕様が変更された。
画像サイズが大きくなった分、転送時間もかかるようになったが、大まかにいってフルサイズだと撮影からiPhoneへの転送完了まで16〜17秒ほど。縮小サイズだとその半分くらい。でもせっかくのTHETA Sなのだからフルサイズで使いたい。
撮影した画像は、カメラロールに「天頂補正画像」として記録される(iPhoneの場合)。前モデルはアプリ内にデータを持っていたのでそれを編集しようと思ったらいったんカメラロールに書き出す必要があった。今回は常にカメラロールに書き出して「RICOH THETA」アルバムに記録されるので、簡単に色や階調などを補正できる。これはよい。
「天頂補正」はちょいと分かりづらいが、THETAは内部にジャイロを持っており、どの方向で撮ってもきちんと天地を合わせてくれる。
カメラ内にある画像は天地を合わせる前のもの。スマートフォンに送られるのは上が天、下が地になるよう補正されたものだ。
これはよい仕様変更だ。
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