さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。オリンパスプラザ 東京で、2016年2月1日から開催予定の曽根原 昇 写真展「イスタンブルの壁のなか」を案内する。
トルコ共和国最大の都市である「イスタンブル」は、古代ギリシア時代の「ビザンティオン」から、東ローマ帝国の首都「コンスタンティノープル」へと名を変え、さらにはオスマン帝国の首都となって以来、革命を経た現在でも変わらずその名で呼ばれ続けている。5世紀の前半、東ローマ皇帝テオドシウス 2世によって都市全体を囲むように築かれた「大城壁」は、約 1000年に及ぶ歴史と伝統を守りつづけたことでことに名高い。
そうした大いなる歴史にロマンを感じながら、やや興奮気味でイスタンブルへと向かった僕であったが、そこで見て接したものは、意外にも何ということもない“普通”の暮らしであった。アヤソフィアやブルーモスクなど、世界的に有名な観光地に限って言えば、当たり前のように世界中の旅行者を迎え入れる観光業が熟成していたのだが、そのすぐ周辺では(時には観光地の内でも)、日々の暮らしを今日も生きていこうとするトルコ人の姿をいつでも見てとることができた。そんな中、さらに自分の心を楽しませてくれたのは、そこに暮らす人々がいつも当たり前のように見せる猫や犬への公平な愛情だった。
いまは本来の役割を終えた「壁」のなかでなお育まれた、今日のために必死に、しかし惰性もありながら、それでも命への尊厳を忘れずに生きる、イスタンブルの人々の暮らしに出会うことができたことに感謝しつつ、今回の写真展のために幾多のシャッターを切らせてもらったものである。
出展作品数:カラー 約50点
名称 | 曽根原 昇 写真展「イスタンブルの壁のなか」 |
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開催期間 | 2016年2月1日(月)〜2月10日(水) |
開館時間 | 11時00分〜19時00分(最終日15時終了) |
定休日 | 木曜 |
入場 | 無料 |
会場 | オリンパスプラザ東京 |
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