バリアングル液晶付きの多機能一眼レフ――キヤノン「EOS 60D」(2/4 ページ)
キヤノンのデジタル一眼レフ「EOS」シリーズに、初のバリアングル液晶を搭載した新作「EOS 60D」が加わった。新しくなった機能と操作性を中心に、ファーストインプレッションをお伝えしよう。
直感操作を実現する新しいボタンレイアウト
操作ボタンのレイアウトは、EOS 50Dから大きく変更された。まず背面は、消去ボタン以外のほとんどを右側に集中配置した。メニューボタンや再生ボタン、ライブビュー撮影ボタンなどを、持ちなおさずに右手だけで素早く押せるようになっている。電源スイッチは、背面の下から左上に移動。上位機「EOS 7D」と同じ位置になった。
8方向に押せるマルチコントローラーについては、その位置と形状を変更。背面のサブ電子ダイヤルの中に組み込まれるような形となり、従来製品のマルチコントローラーに比べて指の動きが少なくなった。また、オプションのバッテリーグリップを装着してボディを縦に構えた場合でも、マルチコントローラーに指が届きやすくなった。
さらに大きな改良として、上面のボタン類をすべて1ボタン1ファンクションに変更した。従来機では1つのボタンに2つの機能が割り当てられ、機能に応じてメイン電子ダイヤルとサブ電子ダイヤルを使い分ける必要があったが、その煩雑さが解消された。
新ボタンとしては、各種の機能をメニューを呼び出さずに設定するための「クイック設定ボタン」を背面に追加した。そのかわり、ピクチャースタイル選択ボタンとファンクションボタンを省略。そのほか、モードダイヤルにはロック機構を新設し、不用意に回転することを防いでいる。
こうした操作面の変更は、従来機のユーザーの場合、最初は戸惑いも感じるだろうが、慣れてしまえば従来機以上に使いやすく感じるはず。絞りやシャッター速度の調整、露出補正といった基本部分の操作は、これまでを継承している。
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