写真で見る、サイバーショット「DSC-RX100」
実に7年ぶりとなる「R」のサイバーショット、13.2×8.8ミリの1型センサーと操作の快適性を求めたコントロールリングを搭載する「DSC-RX100」を写真で紹介する。
ソニー“サイバーショット”「DSC-RX100」は、2005年の「DSC-R1」以来、実に7年ぶりとなる「R」シリーズの製品。ハイエンドという以外にR1との共通点は見いだせないが、力の入り具合という意味では同様、あるいはそれ以上かもしれない高級コンパクトだ。
その外観は非常にシンプル。ただし、シンプルといっても鏡胴の大きさが目を引くほか、正面の切り返しが非常に印象的だ。ダイヤルやボタン類も奇をてらっている部分はなく、非常にソリッドなイメージを醸し出している。正面の「SONY」ロゴもプリントではなく、彫り込みである。
天面はシャッターボタン一体のズームレバーを除くとフラットで、撮影モードダイヤルにはゆび掛かりのよいモールドが施され、また、適切なクリック感がある。背面のコントロールホイールにも適度なクリック感があり、操作感は悪くない。ただ、FnやMENUなどの4つの背面ボタンはやや小さめで、指の腹で押すというよりツメに近い部分で押す感じになる。ボタンの大きさはボディサイズとトレードオフになのは仕方ないとはいえ、もう一回り大きければと思ってしまう。とはいえ、数十分も触っていれば慣れるレベルでもある。
撮像素子は1型(13.2×8.8ミリ)有効2020万画素“Exmor”CMOSセンサーで、レンズはカールツァイス「バリオ・ゾナー T*」を組み合わせる。レンズの焦点距離は35ミリ換算28〜100ミリ相当、開放F値はF1.8-4.9とワイド端では非常に明るい。電源オンで前方に張り出し、テレ/ワイド端のいずれでも長さはあまり変わらない。1型(13.2×8.8)ミリという大型のセンサーを搭載するためか、鏡胴の全径は約57ミリ(実寸)とかなり太い。
サイバーショットと言えば、「α」「NEX」シリーズとは異なりフルオートの快適さもひとつの大きな特徴だが、本製品では鏡胴部分を操作ダイヤルとする「コントロールリング」と名付けられた操作インタフェースを搭載することで、マニュアル操作の快適さも同時に提供している。
手法としてはキヤノンが「PowerShot S90」より採用するコントローラーリングにほぼ等しく、回転させることで絞り値やシャッタースピード、露出補正、ISO感度、ホワイトバランスなど割り当てたパラメータを素早く変更できる。リングの操作感としてはクリック感のない、やや粘りのある感じとなっており、露出であれば−3からプラス3へ大きく、急激に値を変えるような操作には向かない。だが逆に、微妙なパラメータ調整には適するように感じられる。
さらには「Fn」を押すと最大7つのパラメータを呼び出してコントロールリングから値を変更することができるため、コントロールリングと背面ダイヤル、それにFnを組み合わせることで少ないアクションで各種設定を変更できる。前述の通り、背面ダイヤルはクリック感のあるタイプとなっており、不要に触れてしまった際でも割り当てている機能の値が変わってしまうことはない。
メニュー画面は上部にタブが設けられているタイプで、ルック&フィールはサイバーショットというよりαのそれに近い。タブは静止画、動画、設定、再生、メモリカード、時刻、その他の7つだが、静止画は5画面、設定は3画面とタブを選択するとさらに詳細なメニューが表示され、設定項目は非常に豊富だ。このあたりからもマニュアル指向のユーザーも歓迎する、製品の方向性がうかがい知れる。
詳細な製品レビューは追って掲載する。
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