「OLYMPUS OM-D E-M5」第6回――ハイエンドレンズを組み合わせよう:長期試用リポート(2/2 ページ)
OM-Dのようなハイエンド系ボディにはそれにふさわしいレンズが欲しい。そこでパナソニックの「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」とオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」を組み合わせたのだ。
75mmF1.8は優れたハイエンド望遠レンズ
さてもう1本、発売前のレンズが手元にあるのであった。オリンパスから7月に発売される75mmF1.8。35ミリ換算で150ミリ、開放F値がF1.8の超明るい望遠レンズだ。
明るさの割にコンパクトなのがうれしい。太さも重さもOM-Dと組み合わせてほどよい感じ。フィルタ径も58ミリと極めて一般的なサイズ。ただ、手ブレ補正機構が搭載されてないので、パナソニックのカメラにつけるときは要注意。
で、このレンズがまた描写力が高くて実にきれいにボケてくれるのだ。望遠レンズだから遠くのものをぐっと引き寄せて撮れる。ディテールの解像力が高いので、かなりキリッと撮れてよい。
F1.8と明るいので、そこそこ近くのものを撮ると前後の大きなボケも楽しめる。
ただし、被写界深度が浅いのでピントの山をどこにもってくるかは大事。絞り開放でボケを楽しむほど、そこがシビアになる。OM-Dの場合は「拡大枠」モードにするか、タッチAFを使うことで、AF枠を小さくできる。
人を撮るとき、オリンパスは顔検出に加えて「目」を検出してそこにピントを合わせる機能がある。このレンズでポートレートを撮るなら、この機能をフル活用すべし。目にピンポイントで合わせてくれるから非常に撮りやすい。
人間のモデルを用意できなかったので、ショーウインドウ内のマネキン人形で勘弁。ちゃんと顔&瞳検出してくれました。
F1.8と明るいので室内でも使いやすい。
室内で猫撮り。このくらいは寄れます(撮像素子面から85センチまで寄れる)。被写界深度が浅いので前後が柔らかくぼけてくれるのもいい。さすがに室内なのでISO1000 75mm 1/160秒 F1.8 ISO1000
ついでに噴水の水を止めてみた。
高速シャッターで噴水を止めて撮ると、水飴みたいできれいですな。OM-Dの最低ISO感度がISO200なので、晴天下だと1/4000秒でF2.8がギリギリでした 75mm 1/4000秒 F1.8 ISO200
で、すごくいい写りをするレンズなんだけど、さてどこでどう使おう。室内スポーツやステージ撮影が多いとか、望遠ポートレートが好きだとか、わたしなら猫を撮るのに使いたいかな。
難点は、フードが別売りってこと。オリンパスはそうなんだけど、10万円クラスのレンズならフードは付属して欲しいし、別売りの金属製レンズキャップ(製品にはプラスティック製のオーソドックスなレンズキャップがついてる)は、せっかくだから同梱して欲しかった。
このあともまだ控えております
さらに、オリンパスは年内発売予定で60mm/F2.8のネイチャーマクロ(防じん防滴の望遠マクロレンズ)「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」を準備しているし、パナソニックは35-100mm/F2.8のズームレンズ(2月のCP+で展示していた。今回の12-35mmと組み合わせれば、広い焦点距離をF2.8でサポートできる)がロードマップに入っている。
マイクロフォーサーズは撮像素子が小さい分、交換レンズも軽く小さく作れる。だから、大きなバッグを用意しなくても、レンズの2〜3本くらいひょいひょいと隙間に押し込んででかけられる。この手軽さが楽しいのだ。
そりゃあ絶対的なクオリティを重視するなら撮像素子が大きなカメラがいいんだけど、そうするとレンズも大きく太く重くなり、気軽にひょいとでかけるにはつらい。そういう意味でも、マイクロフォーサーズって身軽に撮影を楽しむにはいいシステムだと思うのだ。
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