「APS-C版 RX」の可能性は――ソニー「RX」新モデル発表会
ソニーは大型センサーを搭載した高級コンパクトデジカメ、「DSC-RX100 II」「DSC-RX1R」を発売する。それぞれ1型とフルサイズのセンサーを搭載するが、その中間になるAPS-Cサイズセンサー搭載製品の可能性は。
ソニーは6月27日、デジタルカメラ“サイバーショット”の新製品「DSC-RX100 II」と「DSC-RX1R」を発表した。いずれも大型センサーを搭載した高級志向の製品で、同社では「高級コンパクト市場を拡大し、牽引していく」と意気込む。
いわゆる高級コンパクトデジカメについて同社では、「一眼のサブ機」「スマホでは撮れない高画質」この2需要から、今後も大きな拡大が見込めると分析しており、2013年度には日本国内で前年比184%の伸びを見せると予測している(ここでの高級コンパクトデジカメの定義は1/1.7型以上をセンサーを搭載したレンズ一体型デジカメ)。
同社は2012年6月にDSC-RX100、同年9月にDSC-RX1を発表。発表時の実売想定価格はそれぞれ7万円前後、25万円前後とコンパクトデジタルカメラ”としては高価な設定で、 DSC-RX100についてさらに言えば、同社ミラーレスカメラ「NEX」シリーズやデジタル一眼「α」シリーズのそれぞれエントリーモデルを上回る価格設定がなされていた。
しかしながらこれらの投入によって、日米欧にて“サイバーショット”の平均単価を約20〜35%引き上げることに成功(同社発表。前年1〜3月期比較)したほか、DSC-RX100は高級コンパクトの市場で金額シェアトップを獲得(同社調べ)する成功を収めた。価格下落や収益性の悪化が叫ばれるコンパクトデジタルカメラ市場において、このヒットについて同社では、RXシリーズが「収益のドライバーになった」としている。
新製品はいずれも7月5日からの販売開始を予定しているが、先だってスペシャルサイトをオープンしたほか、6月29日・30日の両日には銀座のソニーショールーム、ソニーストア大阪およびソニーストア名古屋において体験イベントを行う。
今回2モデルが追加され計4モデル展開となったRXシリーズであるが、1型センサー搭載のRX100、フルサイズセンサー搭載のRX1と実質的には2ラインの展開であることにかわりはなく、センサーサイズという側面からいえばその中間であるAPS-Cサイズ搭載製品は用意されていない。
1型もしくはフルサイズ以外のセンサーを搭載したレンズ一体型の高級コンパクト製品の可能性について、同社 デジタルイメージング事業本部 第二事業部 事業部長の槙公雄氏は「いろいろなケースは想定できるが、今は話せる段階ではない」と明言を避けた。
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