「DSC-RX100 II」と「DSC-RX100」を見比べて、撮り比べる(前編)
1型センサー搭載の高級コンパクト「DSC-RX100」に“マークツー”が追加された。まずは2機種を機能差を確認し、見比べる。
ソニー「DSC-RX100」といえば、小さなボディに1型の有効2020万画素“Exmor”CMOSセンサー、それにF1.8からのカールツァイス「バリオ・ゾナーT*」(光学3.6倍)を組み合わせ2011年に大きなヒットとなった高級コンパクトデジカメ。
そのRX100に兄貴分の「DSC-RX100 II」(マークツー)が追加された。1型センサー搭載機の新型ではなく「マークツー」であり、変更点はあまり多くない。列挙すると以下の4点になる。前編では(1)〜(3)について、順番に見ていこう。
- (1)マルチインタフェースシュー搭載
- (2)背面液晶をチルト式液晶に変更
- (3)Wi-Fi&NFC搭載
- (4)センサーを裏面照射型に変更
兄弟機だけあってよく似た2モデルだが、マルチインターフェースシューが搭載されているほうがマークツーだと判別できる。EVFやストロボ、外部マイクなどでシステムアップできるのは大きなメリットで、拡張性の低さを指摘されていたRX100に対しては大きなアドバンテージといえる。ただ、RX100のコンパクトさを気に入っている人からすれば、軍艦部で存在感を主張するシューはやや大げさに感じるかもしれない。
背面液晶のチルト化によって厚みはやや増しているが(RX100が35.9ミリ、マークツーが38.3ミリ)、微増と言っていいレベル。チルト液晶が搭載されているとは思えないほど上手に厚みを押さえている。チルトの可動範囲は上方84度、下方45度で、ウエストレベルでの撮影に重宝する。欲を言えばタッチパネルにして欲しかった。
撮影モードダイヤルや背面の操作ホイール、鏡胴根元のインタフェース「コントロールリング」などに変化はない。メニュー項目もスマホ連携のWi-Fi、マルチインタフェースシュー搭載に伴うファインダー/LCD切り替えなどが追加されたのが目立つ程度。ただ、ステップズームのON/OFF切り替えや、「MOVIE」ボタンの常時有効/無効がメニューから選択できるのはマークツーのみ。小さな部分かもしれないが、使い勝手や操作性の改良が図られているのはうれしいところ。
Wi-Fi&NFCについては、NFC搭載スマートフォン/タブレットに限られてしまうが、転送したい画面をカメラの液晶画面に表示させて両者を触れさせるだけで転送される。NFC非搭載製品については、従来のサイバーショットなどと同様に、カメラ側でWi-Fiを起動して、スマホのWi-Fi接続先を手動で変更し、アプリを起動という手順になる。
またスマートフォン/タブレットからのリモート撮影を行う際にもNFCは有効で、カメラを撮影状態としてカメラとNFC対応スマートフォン/タブレットを触れさせると、リモート撮影状態となる。
NFC対応のスマートフォン(シャープ製「AQUOS PHONE Xx 206SH」)にて撮影画像の転送を試したところ、確かに再生画面にしたカメラとスマホを触れさせるだけで画像転送が行われた。接触開始から転送完了まではおよそ20秒ほどだった。初回のみスマホへパスワードを入力する必要があるものの、2回目以降は必要なく、“とりあえず1枚転送してSNSへ投稿”などといった用途にかなり使える印象だ。
後編では裏面照射型となった1型センサーから得られる画質について、確認していく。
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