キヤノン、APS-Cセンサー搭載のデジタル一眼レフ「EOS 7D Mark II」発表
キヤノンがAPS-Cセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラの新モデル「EOS 7D Mark II」を発表した。EOS 7Dの発表から約5年、EOS 5D Mark IIIやEOS 6Dと見劣りしないスペックに強化された。
キヤノンが9月16日、デジタル一眼レフカメラのラインアップを更新。2009年から約5年の時を経て、APS-Cサイズのセンサーを搭載する「EOS 7D Mark II」をリリースする。発売は11月上旬の予定。価格はオープンプライスだが、実売予想価格はボディ単体が20万8000円前後(税別)、EF24-70L IS USM レンズキットが33万8000円前後(税別)、EF-S18-135 IS STM レンズキットが24万8000円前後(税別)。
最大のポイントは、フルサイズセンサーを搭載した「EOS 5D Mark III」や「EOS 6D」と並び立つ、APS-Cセンサー搭載モデルのミドルレンジモデルとして、遜色ないスペックを搭載したこと。センサーの解像度は2020万画素に向上。画像処理エンジンにはDIGIC 6を2つ搭載した。常用ISO感度は16000になり、拡張モードではISO51200まで対応する。連写速度はEOS 7Dの最高8コマ/秒から最高で10コマ/秒に高速化した。バーストJPEGでの連写は130枚から1090枚に増えている。動画撮影がフルHD 60fpsで可能になり、MP4での記録が可能になったのもポイントだ。
AFセンサーはオールクロスで65点を用意。中央はF8にも対応する。デュアルピクセルCMOSを搭載するため、撮像面位相差AFにより、ライブビューや動画時のAFも高速だ。AEセンサーは15万画素のRGB+IRセンサーに強化され、252分割で測光する。ファインダーはもちろん視野率100%、倍率1.0倍を確保している。撮影時の補正機能として、これまでの周辺光量の補正に加え、色収差や歪曲収差の補正にも対応した。
背面の液晶モニターは3型で大きくはないが、ワイド型に変わり画素数は104万ピクセルへと精細化した。GPSを新たに搭載し、電子コンパスもサポートしている。記録メディアは新たにSDメモリーカードをサポートし、コンパクトフラッシュとSDのデュアルスロット仕様となった。そのほかインターバルタイマー機能、HDR撮影、多重露出などの機能を新たに用意。USB端子も高速なデータ通信が可能なUSB 3.0に対応した。
外形寸法は幅148.6×高さ112.4×奥行き78.2ミリ、重さは820グラム。EOS 7Dと比べて幅で0.4ミリ、高さで1.7ミリ、奥行きで4.7ミリと心持ち大型化しているが、重量は変わらない。
詳細は追って掲載する。
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