動きの激しい被写体をしっかり捉える高速シャッター:撮影テクニックを基本から
動き回る子供やペット、激しいスポーツなど撮影するには高速シャッターを使う必要があります。ではどの程度の秒数が必要なのか? そのあたりを含めて解説していきます。
被写体ブレを防ぐ高速シャッター
子供の運動会やスポーツイベントなどで、全自動モードで撮影したらブレブレの写真になってしまった経験がある方もいらっしゃるかと思います。被写体の動きが速いゆえにブレてしまうのを「被写体ブレ」と言います。では、被写体ブレを防ぐにはどうすればいいかというと、「高速シャッター」と呼ばれる1/250秒以上のシャッタースピードで撮影することです。これで動いている被写体をピタッと止めることができます。
被写体を止める基本は1/500秒、ISO感度は高めに設定
スポーツなど、動きの速い被写体をしっかり止めて撮影するためには、1/500秒以上のシャッタースピードが必要になり、場合によっては光量が不足するので、ISOと呼ばれる感度を上げて撮影することがポイントになります。
しかし、感度を上げるとどうしても画質が低下するので、誰もが悩むところです。感度をこれ以上上げたくない場合は、1/350秒で撮っても被写体によってはギリギリ止まりますが、止まって撮れる部分は限られてきます。たとえば、スポーツ選手の胴体にピントを合わせたとすると、手や足などは多少ブレが残ることも多くなるのでご注意ください。
目では追い切れない水滴を超高速シャッターで撮影する
日中の太陽の下など、まぶしいくらいの光を十分に取り込める環境であれば、1/4000秒といったかなり速いシャッタースピードで撮ることも可能です。
高速シャッターでは、肉眼では見えない世界を切り取ることができるので、ボケとはまた違う、写真ならではの表現が可能です。身近なものでは、注がれる水や噴水などが、絶えず形を変え続けているので超高速シャッターを試すには最適です。効果的に使うことで、高速シャッタースピードで撮る楽しさが味わえることでしょう。
まとめ:高速シャッターを使いこなすポイント
動いている被写体をしっかり止める基本は1/500秒が目安です。1/350秒を下回ると徐々に被写体ブレが出始めるので、止めている中でも動きを出したいときはあえて1/350秒以下を活用するのもいいでしょう。逆に動きの速い被写体でしっかり止めたいときは1/1000秒など、意識してできるだけ速いシャッタースピードを設定することで、自分のイメージ通りの写真が撮ることができます。たいていのデジタル一眼なら1/4000秒、高性能なもので1/8000秒まで設定できるので、ぜひいろいろ試してみてください。
撮影者プロフィール
MAKOTO TSURUTA(つるた まこと)
元『週刊ゴング』カメラマン。スポーツで写真を学び、その後メーカー担当として首都圏量販店に常勤し、一眼レフカメラの販売を担当。現在Webプロモーションを得意とする活動の傍ら、写真をさらに楽しむコンテンツサイト「PHOTOWORK」http://photowork.jp/を運営中。個人サイトはhttp://one-cut.net/
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