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全天球カメラ「RICOH THETA」に動画撮影対応の新モデル3分の動画が作成可能

周囲のすべてを撮影できるカメラ「RICOH THETA」に、動画撮影が可能な新モデルが登場。APIとSDKを提供し、THETAを活用するアプリなども作成可能になる。【発表会情報、写真追加】

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 リコーイメージングが10月28日、1シャッターで全天球イメージを撮影できるカメラ「RICOH THETA」(リコー・シータ)の新モデルを発表した。新たに動画撮影機能を搭載する。発売は11月14日の予定で、価格はオープンプライス。実売予想価格は3万円台前半(税別)。

RICOH THETA
RICOH THETA(RICOH THETA m15)の新バージョンは動画撮影に対応。ボディカラーはブルー、イエロー、ピンク、ホワイトの4色になった

 RICOH THETAは、撮影者を囲む全天球のイメージを簡単に記録できる世界初の入力機器として2013年に発売されたユニークなカメラ。新モデルでは、コンパクトなボディなどはそのままに、Wi-Fiの通信速度を約2倍に高速化したほか、新たに全天球動画の撮影も可能になった。動画は、撮影後にPC上で画像変換処理を行い、最大約3分の映像として楽しめる。

 本体のカラーバリエーションも用意され、これまでのホワイトに加えてピンク、イエロー、ブルーから選べるようになる。連続撮影200枚のバッテリー寿命などには変更はない。

RICOH THETA
外観は初代とまったく同じ

 また、外部のプログラマー向けに、RICOH THETAの専用Webサイト theta360.com でAPIとSDK(β版)の提供を開始する。RICOH THETAのさまざまな機能の設定や操作ができる独自のアプリを開発可能になる。

 東京・台場の日本科学未来館で開催された製品発表会では、リコー 新規事業開発センター 所長の大谷渉氏、リコー技術研究所 フォトニクス研究センターの寺尾典之氏、リコーイメージング 代表取締役社長の赤羽昇氏らが登壇し、製品のコンセプトや新機能を説明。「世界の見え方を変えていく」「驚きのある映像とコミュニケーションの融合による感動の広がりを目指す」と、THETAならではの機能による“Visual Revolution”を、新製品でも継続して目指していくことを明らかにした。

RICOH THETA
左からリコーイメージング 代表取締役社長の赤羽昇氏、ゲストの松嶋初音さん、リコー シンク事業開発センター 所長の大谷渉氏、リコー リコー技術研究所 フォトニクス研究センター 製品開発室の寺尾典之氏
RICOH THETA
新モデルは動画対応、Wi-Fiの高速化、カラーバリエーションの追加、そしてAPI・SDKの提供が大きなトピック
RICOH THETARICOH THETA その「場」の空気感などを、構図を気にせずに撮れるというTHETAのコンセプトは継承する

 製品コンセプトに変更はなく、外観もホワイトモデルは初代のRICOH THETAとほぼ同じ(色味が少し違う)。ただ動画の撮影機能は初代モデルのファームアップなどでは実現できず、今回のモデル(m15)に専用の機能として新たに搭載されているという。

RICOH THETARICOH THETA 左がTHETA m15(新モデル)、右が初代THETA。外観はほぼ一緒だが、ホワイトモデルの色味が若干異なり、新モデルはより青みが強い白となっている

 RICOH THETAで撮影した動画は、mov形式のファイルで保存されており、再生中に回転させたり、ズームイン/アウトしたりするには、一度PCに転送してデータをmp4ファイルに変換し、専用のプレーヤーで再生する必要がある。

RICOH THETA
RICOH THETA
RICOH THETAで撮る全天球動画は、前後それぞれのカメラで捉えた魚眼映像をそのままつなげたような状態で記録されている。これをPCに取り込み、正距円筒図法を用いた全天球映像に変換することで、球面に張り付けたような状態で再生ができるようになる

 特にAPIとSDKの提供は、「メーカーとしては、THETAをどう使うのがいいか、分かっているつもりでいる。しかし、おそらくTHETAには無限の可能性があり、買った人がそれを使って何をするかは、我々の想像を超えることもある。新しい楽しみ方でTHETAの世界が広がっていくことを強く願っている」と赤羽氏が話したとおり、新しい使い方が生まれるきっかけになるものと期待を寄せた。

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