ボディとレンズで6コントロール手ブレ補正を実現 4Kフォトも充実した「LUMIX DMC-GX8」発表
パナソニックから、ストリートスナップが手軽に撮れる取り回しの良さを備えつつ、高機能なミラーレス一眼「LUMIX DMC-GX8」が登場。20MピクセルのLive MOSや6コントロールでの手ブレ補正、充実の4K フォト機能など、注目の新機能を備えた。
パナソニックが7月16日、ストリートフォトスナップ向けのマイクロフォーサーズ対応ミラーレス一眼「LUMIX DMC-GX8」を発表した。8月20日に発売予定で、価格はオープンプライス。ボディ単体での実売予想価格は14万5000円前後(税別)、光学10倍ズームレンズ「LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」が付属する高倍率ズームレンズキットのDMC-GX8Hの実売予想価格は18万円前後(税別)の予定だ。ボディカラーはブラックとシルバーの2色。
DMC-GX8は、「LUMIX DMC-GX7」の後継モデルで、「ストリートフォトグラフィーの最高峰を目指した」というモデル。新開発の20M Live MOSセンサー(有効約2030万画素)を搭載し、低感度撮影時には立体感のある絵が撮影可能になった。S/N比も改善し、高ISO感度による撮影でもノイズが少なく精細な写真が撮れるようになっているという。画像処理エンジンにはヴィーナスエンジンを採用する。
注目は、新たにボディ内に4軸の手ブレ補正機構(B.I.S.)を用意しこと。レンズ内の2軸の補正機構(O.I.S.)と合わせて、6コントロールでの手ブレ補正「Dual I.S.」により、強力に手ブレを補正する。ボディ内の手ブレ補正で上下左右の角度ブレと並進ブレを補正し、レンズ内の手ブレ補正により上下左右の角度ブレの細かなブレを補正する。これにより、手ブレの発生しやすい暗い場所や望遠での撮影も、手持ちでストレスなく行える。
チルト式のファインダーは、0.5型の有機ELを採用しており、上方向に最大90度可動。ファインダー倍率は約0.77倍と約0.7倍を切り替えて利用できる。約236万ドットの構成再表示で視認性も高いという。また背面モニターは約104万ドットの静電容量式タッチパネルを備えた有機ELで、左右に180度、上下に約250度回転するフリーアングル式となっている。
前後に大きめのダイヤルを備えており、操作性は良好。
パナソニックのさまざまなモデルに搭載が広がっている「4K フォト」モードは、LUMIX DMC-G7と同様の、「4K連写」「4K連写(S/S)」「4Kプリ連写」が選択可能。タッチパネルを搭載した背面モニターで、画面を指でスライドしながら4Kフォト用の写真を選択できる「スライドフォトセレクト」機能を用意した。
また発表会場では、4K フォトの機能を応用し、撮影後にピントの位置を自由に変えられる「フォーカスセレクト」機能を将来のバージョンアップで提供する旨も発表された。フォーカスセレクト機能は、レンズの最短撮影距離から無限遠までを2秒程度の動画で撮影し、その中から任意の場所にピントが合っている写真を選べるという機能で、ピント位置が決まらない失敗写真を防いだり、新しい写真表現を楽しんだりできる。なお、動画で撮影する性質上、動いているものに適用するのは難しく、静物の撮影の際に威力を発揮する。三脚は不要で、手持ちで撮影できるのもポイントだ。
なおこの機能は、将来のファームウェアバージョンアップで提供予定とされており、DMC-G7とDMC-GX8以降の機種で利用可能になる見込み。DMC-GX8向けのファームウェアは「年内」くらいのタイミングで提供されるようだ。
操作性を左右するダイヤル類は、露出補正ダイヤルを天面のダイヤル部分に独立して設け、モードダイヤルと2段重ねで搭載。また前後のダイヤルも大きめのものを2つ搭載し、ダイレクトな操作が可能。後ダイヤルの中心にはボタンが用意されており、これを押すと、一時的に前後ダイヤルの割り当てを変更することも可能だ。例えば、前後ダイヤルをホワイトバランスとISO感度に割り当て、一時的に設定変更に利用する、といったことができる。
ボディは各部にシーリングを施した防じん・防滴設計になっている。マグネシウム合金製のボディと相まって過酷な撮影にも耐える仕様を実現した。Wi-Fiを搭載しており、スマートフォンとの連携も可能だ。
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