プロフェッショナルフォトグラファーの要求をも満たす「iPad Pro」(1/2 ページ)
高精細な12.9型Retinaディスプレイ、スピーディーな動作、実用性に優れたアクセサリー。多くの魅力を秘めた「iPad Pro」は、フォトグラファーの仕事も大きく変える可能性があると三井公一氏は言う。
12.9型の美しく大きなディスプレイを持つ「iPad Pro」がいよいよ登場する。この新しいiPadは、フォトグラファーの仕事を大きく変えてくれる可能性がある。発売前に先行して試用しているが、撮影の現場で非常に役立っている。
プロフェッショナルの現場では次のことを確実に行うことが求められる。まずは撮影データの「バックアップ」、それとフォーカスと露出など撮影データの「チェック」だ。スタジオではMacBook Proを持ち込んだり、備え付けのデスクトップ型Macを使ったりすることにより、テザー撮影(リモート撮影)でバックアップとチェック、簡易的なレタッチまでこなすが、ロケの現場でほぼ同様のことをiPad Proでできたことは驚きだ。しかも、とても快適にである。MacBook Proもいいが、より薄くて軽いiPad Proでこのタスクをこなすことができるのはうれしい。カメラ、レンズなど重たい機材を持ち歩かなくてはならないフォトグラファーの負担を軽減してくれるからだ。これは非常にありがたい。
iPad Proはなんといっても動作スピードがとても速い。さまざまなアプリケーションがストレスなく動くのはもちろん、「Lightning - SDカードカメラリーダー」による撮影データの読み込みがスピーディーだった。
そして撮影データを「写真」アプリケーションでチェック。最近デジタル一眼カメラは高画素化が進んでいるが、5000万画素オーバーのキヤノン「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」や4000万画素オーバーのソニー「α7R II」のデータもサクサクと展開し、指先に吸い付くように拡大縮小がスムーズにできた。これはすごい。iPad Proは「A9X」という64ビットアーキテクチャのチップを採用しているのだが、これの恩恵だ。
また高精細なRetinaディスプレイも実に素晴らしい。iPad Air 2より78パーセント大きいディスプレイは、撮影した写真をプロフェッショナル基準で写し出してくれる。2732×2048、560万ピクセルの明るく高コントラストで、豊かな色再現性を誇る表示は実に頼もしい。絞りを開けて撮影したカットのシビアなフォーカスも正確にチェックが可能だ。視認性が高いディスプレイは、日中のロケでも同行するクライアントを納得させる表示をしてくれるので、仕事がスムーズに進み、よりクリエイティブな撮影に挑むことができる。
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