「1080i対応のHDビデオカメラで世界最小」をうたい、鮮烈なデビューを果たしたソニーのハンディカム「HDR-TG1」 (レビュー)も、登場からちょうど1年で「HDR-TG5V」へとモデルチェンジした。基本的なコンセプトを受け継ぎつつ、機能や使い勝手の向上が図られており、先代にも劣らない魅力あふれる1台に仕上がっている。
本体のデザインは、2台を横に並べなければ違いが分からないほど、先代のイメージを踏襲しているが、実際にはよりスッキリした意匠へと細部が変更された。ミリ単位の差ながら、30(幅)×62(奥行き)×117(高さ)ミリとさらなる小型化も実現(HDR-TG1は32×63×119)。重量もバッテリ込みで約280グラムと、20グラム軽くなっており、手にした感触は「ちょっと大きめの携帯電話」といったところ。
にもかかわらず、傷のつきにくいコーティングが施されたチタン外装のボディは、存在感もしっかり主張しており、小型カメラにありがちな安っぽさを感じさせない。身に着けるようにして日常的に持ち歩くことを強く意識したサイズとデザインが、まずは第一の魅力だろう。
ここでカメラとしての基本性能について簡単に見ておくと、撮像素子は1/5型で総画素数236万と、HDR-TG1と同スペックながら、新たに「Exmor」の名が冠されたCMOSセンサーを採用。これに“カールツァイス バリオ・テッサー”の光学10倍ズームレンズと、映像処理エンジンの「BIONZ」が組み合わされる。手ブレ補正は電子式だ。
このカメラ部が生成したデータは、AVCHD形式(1920×1080ピクセル)もしくはMPEG-2(720×480ピクセル)の動画、JPEG形式の静止画として記録される仕様だが、保存先として、新たに16Gバイトの内蔵メモリも選べるようになり、使い勝手が増した。もちろんメモリースティックProデュオスロットも健在だ。
今春モデルの「HDR-XR500V/520V」(レビュー)に続き、GPSユニットが搭載されたのも特徴の1つ。撮影開始時点で記録される位置情報と、内蔵メモリに格納された地図(国内・北米・欧州・オセアニアの地図を収録)を組み合わせることで、録画ずみの動画や静止画を地図に重ね合わせて表示させることができる。もちろん、単に現在地情報を確認可能な電子地図としても便利に使えるだろう。こうした機能や性能の強化を、さらに小さくなったボディで実現しているのが本製品の2つめの魅力だ。
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