タフネス性能という意味ではいずれもかなりの水準に達している各製品だが、あくまでもその正体はデジカメ。カメラ性能もチェックしてみよう。
製品名 | 撮像素子 | レンズ(35ミリ換算) | ブレ補正(静止画) |
---|---|---|---|
DSC-TX5 | 1/2.4型 1020万画素 裏面照射型CMOS | 25〜100ミリ | 光学式 |
Optio W90 | 1/2.3型 1210万画素CCD | 28〜140ミリ | 電子式 |
FinePix XP10 | 1/2.3型 1220万画素CCD | 36〜180ミリ | 電子式 |
LUMIX DMC-FT2 | 1/2.33型 1410万画素CCD | 28〜128ミリ | 光学式 |
μTOUGH-8010 | 1/2.33型 有効1400万画素CCD | 28〜140ミリ | 光学式 |
μTOUGH-6020 | 1/2.3型 有効1400万画素CCD | 28〜140ミリ | 光学式 |
μTOUGH-3000 | 1/2.33型 有効1200万画素CCD | 28〜102ミリ | 光学式 |
EXILIM G EX-G | 1/2.3型 有効1210万画素CCD | 38〜114ミリ | 電子式 |
PowerShot D10 | 1/2.3型 有効1210万画素CCD | 35〜105ミリ | 光学式 |
撮像素子で目をひくのはDSC-TX5の裏面照射型CMOSセンサー。構造上高感度撮影時のノイズ低減に効果を発揮するため、夜景や室内、濁りのある水中など光量の不足するシチュエーションに力を発揮する。また、レンズの画角にも注目したい。水中では水の屈折作用が働くため、陸上よりも画角が少しだけ狭くなる(35ミリ換算の35ミリ相当が46ミリ相当ぐらいになる)。水中メインならば広角に強い製品の方が扱いやすいだろう。
レンズ周りで特徴的なのがOptio W90。レンズ前1センチまで寄れるマクロも強力だが、加えてレンズ周りに3つのLEDライトを備えており超近接撮影時にも対象を暗くすることなく明るく写せる。LEDライトはDMC-FT2も備えているが、動画撮影時のみ有効という制限があるのは残念(DMC-FT2は通常のフラッシュも備えている)なところ。
カメラ機能といえば動画関係もチェックしておきたい。EX-G1とPowerShot D10を除く6製品が1280×720ピクセルのハイビジョン動画を撮影できる。最も録画形式はそれぞれ異なっており、DSC-TX5がMP4、Optio W90とFinePix XP10がMotionJPEG、μTOUGH-8010とμTOUGH-6020、μTOUGH-3000がH.264、DMC-FT2がAVCHD Lite/MotionJPEGの選択式となっている。
とっさに動画を撮りやすいのは、動画ボタンが独立しているDMC-FT2、μTOUGH-8010、μTOUGH-6020、μTOUGH-3000、EX-G1。ボタンで静止画/動画を切り替えられるPowerShot D10も含めていいだろう。DMC-TX5は背面がタッチパネル液晶となっており、また、誤動作を防ぐためかタッチパネルの感度も低めのため、素早い操作には不向きに感じられる。
仕様を比較すると一番のタフネスデジカメはμTOUGH-8010ということになるが、水辺を職業のフィールドとする人ならばとにかく、一般の人にとって実はそうそうこれら製品の防水や耐衝撃といったタフネス性能を実感する機会は多くない。一般的なコンパクトデジカメとしての使い勝手、デザインや大きさも選択の要素としておきたい。
そうなると優先順位が上がるのは94(幅)×56.9(高さ)×17.7(奥行き)ミリ、約128グラム(本体のみ)と防水デジカメらしからぬ小型軽量を実現しているDSC-TX5だろう。デザイン的にもDSC-TX9の弟分といった風情で、知らない人が見れば防水デジカメとは気が付くまい。同様の雰囲気を持った製品としてはμTOUGH-8010、μTOUGH-6020、μTOUGH-3000、DMC-FT2が挙げられるだろう。
一方でいかにもアウトドアユースという存在感を放つのが、Optio W90、EX-G1、PowerShot D10の3製品。なかでも異彩を放つアシンメトリーな個性的なデザインとなっているがEX-G1で、同社製腕時計「G-Shock」をほうふつとさせる“男子カメラ”だ(→大都会にも大自然にも似合う“男のカメラ”――「EXILIM G EX-G1」開発者に聞く)。「ダイビングカメラ」ではなく「タフネスカメラ」を選ぶならば、こうした製品を選ぶという選択肢もあるだろう。
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