ではF550EXRの基本的な話を。
レンズは35ミリ換算24ミリ相当からの15倍ズームで、望遠端は360ミリ相当になる。このクラスでは最強といえよう。周辺部の画質劣化はけっこう気になるが、ボディサイズを考えれば強烈なスペックだ。明るさはF3.5-5.3。撮影最短距離は広角端で約5センチ。ズーミングによって徐々に撮れる距離は開く。
ISO感度はフル画素で撮れるのはISO100〜3200(それ以上は画素数を落とせば可能)。便利なのはISOオートが4種類あり、上限を決められること。
ボディは曲面を多く使っていてグリップしやすく、撮影モードダイヤルが斜めに付いていて回しやすいのもよい。モードダイヤルにはオート、PASMの他に、EXR、シーンモード、Adv(アドバンストモードで、ここにぐるっとパノラマや連写重ね撮りなどが入っている)などが用意されている。
でも、この撮影モードダイヤルの構成はちょっと残念。EXRのウリである「HR/DR/SN」の3つのモードを使い分けられるのは「EXRポジション」のときだけで、それ以外では基本的に「HR」になる。よって、EXRの各モードを使いこなすには、EXRポジションにしたまま十字キーで細々と操作して切り替えねばならないわけで、面倒なのである。
さてEXRポジションにすると、4つの撮影モードから選べる。
ひとつは「プレミアムEXRオート」で、いわゆる「シーン自動認識型フルオート」モード。これにしておくと、HRとSNとDRがシーンに合わせて自動的に切り替わるし、「インテリジェントブレ補正」をオンにしておくと、暗所では自動的に「4枚を連写して合成する」という「連写重ね撮り」が働く。一番便利なモードだ。
残りは「HR/DR/SN」をそれぞれ選べるモード。この3つはEXRモードを指定できるプログラムオートと思っていい。
せっかくのウリなのだから撮影モードダイヤルだけで上手にEXRの各モードを使い分けられるようにして欲しかった。
使い勝手で面白いのは「マナーモード」。メニューからセットしてもいいし、DISPボタンを長押ししてもいい。ケータイと同じ感覚で、マナーモードにすると音がすべて消え、フラッシュも発光禁止になる。これはよい。
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