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「DMC-GX1」第1回――高感度性能をNEX-5Nと見比べる長期試用リポート

» 2011年12月02日 11時30分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 今回より、数回に渡ってパナソニックの最新マイクロフォーサーズ機「DMC-GX1」を取り上げる。詳細な製品レビューは別記事へ譲るとして、まずは高感度性能をチェックしたい。

photo 「DMC-GX1」

 LUMIX Gシリーズといえばレンジファインダー式カメラのような、クラシカルな外観をもつ製品としてGF1/GF2が登場したが、今夏の最新機種「DMC-GF3」では初心者ユーザーを対象とした「小型軽量」「タッチパネルでの操作性」に主眼が置かれ、デザインも曲線を多く採用したコンパクトデジタルカメラ的なものとなった。そして、撮像素子などハードウェア的には、同時期に発表されたファインダー搭載型「DMC-G3」(レビュー)と同等ではなく、GF2相当にとどまっていた。

 一方のDMC-GX1(以下GX1)はデザイン面ではGF1/2への原点回帰を果たしたうえ、最新の撮像素子(DMC-G3と同等の、有効1600万画素 4/3型 Live MOSセンサー)と画像処理エンジンも搭載し、クラシカルな外観のボディに最新技術を投入したデジカメとして登場した。GF1/2からの乗り換えを検討するユーザーにとっては気になる存在といえるだろう。

 注目点は多々あるが、今回はまず、ISO12800まで撮影可能となった高感度撮影時の画質について注目したい。下は出荷時設定で撮影した、ISO1600/3200/6400/12800での夜景だが、等倍での利用でなければ、ISO3200でも十分な画質であることが分かる。さすがにISO6400やISO12800ではノイズ量が多く厳しい。

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photophoto 左上からISO1600/3200/6400/12800での夜景。撮影モードはマニュアル、絞りはF4固定で撮影した

 比較としてソニー「NEX-5N」でも同様の出荷時設定で撮影を行った。NEX-5Nはマニュアル撮影時にISO25600まで増感できるので、そちらも掲載している。GX1と同様、等倍での利用でなければISO3200でも十分な画質。NEX-5Nは出荷時設定だとISO6400以上で高感度NDRを適用するため、ISO6400で見比べるとNEX-5Nのほうがシャープネスが上手に適用されている印象も受けるが、いずれにしても高感度性能では高い評価を受けているNEX-5Nに勝るとも劣らない、高感度性能を持っているといえそう。

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photo 左上からISO1600/3200/6400/12800/25600での夜景。DMC-GX1と同様に撮影モードはマニュアル、絞りはF4固定で撮影した

 参考として撮影用ライトボックスに入れたぬいぐるみも撮影した。撮影設定条件は上とほぼ同様とした。感想も変わらず、ISO1600までは等倍でもOK、ISO3200では縮小やハガキサイズ印刷までOKという感じである。ISO12800はさすがに緊急避難用という感がぬぐえないのだが、ISO6400も使い方によっては十分実用的だ。

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photophoto DMC-GX1での室内撮影例。左上からISO1600/3200/6400/12800
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photo NEX-5Nでの室内撮影例。左上からISO1600/3200/6400/12800/25600

 前述したよう、ISO感度設定は最大でISO12800まで施せ(下限はISO160)、「おまかせiA」を用いたフルオート撮影ではISO1600までとなる。一瞬物足りなく感じてしまうが、町中のイルミネーションなどある程度明るさのある被写体を撮影する限り、ISO1600でも十分という感触だった。

photophoto おまかせiA F3.5 1/15秒 ISO1600(写真=左)、おまかせiA F5.2 1/15秒 ISO1600(写真=右)
photophoto おまかせiA F3.5 1/40秒 ISO1600(写真=左)、おまかせiA F4.5 1/40秒 ISO1600(写真=右)

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