GfK Japan調べによる、デジタルカメラ販売ランキングをまとめた。
集計が2月末〜3月末という時期のためか、デジタル一眼/コンパクトデジカメ双方のランキングを見渡しても、ランク外からの登場がパナソニック「DMC-FH7」の1機種という動きの少ない週となった。コンパクトデジカメについては新春の各社新製品がそろそろ店頭に並ぶ時期であり、嵐の前の静けさといった感じといえそう。
先日開催された「CP+」を見ていると、デジカメについての話題はミラーレスや中級機に集中しているように思えてしまうが、単純に2011年の出荷数を比較するとコンパクトデジカメは9983万469台、レンズ交換式が1569万3781台とまだまだ数の上で言えばコンパクトデジカメの方がまだ圧倒的に多い(数値はCIPAの「デジタルスチルカメラ生産出荷実績表」より。2011年1〜12月累計)。
携帯電話(スマートフォン)カメラの機能の高機能化、ミラーレスタイプをはじめとしたレンズ交換式の低価格化など、苦境が伝えられるコンパクトデジカメだが、スマートフォン/レンズ交換式では実現の難しい要素を積極的に取り入れることで製品の魅力を高めようとしている。
その要素として高倍率ズームや無線LAN搭載などを挙げることもできるが、一昨年ぐらいから定着しているのが「レンズ一体型カメラ」としての魅力を高めるアプローチだ。「デジタル」カメラとしての利便性を高めるというより、デジタル「カメラ」であることを重視した製品作りの方向性とも言える。
「カメラであること」「カメラらしさ」を重視するため、決して薄型軽量ではないし、驚くような高倍率ズームレンズも搭載しない。製品によってはフルHDが標準的となっている動画撮影機能がVGA程度で止まっているものもある。しかし、レンズやセンサー、操作性などに工夫を凝らし、画質やカメラとしての操作性を高めており、レンズ交換式やミラーレスでは実現し得ないカメラとしての製品ジャンルを形作っている。
リコー「GR DIGITAL IV」や富士フイルム「FUJIFILM X10」、オリンパス「OLYMPUS XZ-1」、シグマ「DP1」「DP2」などがそれらカテゴリーに該当するほか、今春ではキヤノン「PowerShot G1 X」やニコン「COOLPIX P310」など新製品も登場している。決して安価とはいえない値付けとなっているが、所有感が高いのもこのカテゴリー製品の特徴でもある。こちらにまとめページ(ハイクラスコンパクトデジカメ 総チェック!)を公開しているので、興味があればチェックしてみて欲しい。
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