ペンタックスが発表したデジタル一眼レフ「PENTAX K-30」は、同社デジタル一眼レフとしては「645D」「K-5」に続くミドルクラスに位置づけられているものの、曲線を多用したデザインや、ラバー仕上げを多用した外装仕上げによって、受ける印象は同じAPS-Cサイズセンサーを採用するK-5とかなり異なるものになっている。
ボディは全81カ所のシーリングによって防じん防滴構造となっているが、約128.5(幅)×96.5(高さ)×71.5(奥行き)ミリとコンパクトであり、同じく防じん防滴構造のK-5(約131×97×73ミリ 同)に比べてもわずかながら小さい。さらにボディ各所の曲線はぜい肉をそぎ落とすかのようなラインを描いており、視覚的にもコンパクトさを強調している。
ペンタ部はK-5に比べてかなり前方へ張り出す格好となっており、「PENTAX」ロゴの入った部分の傾斜と相まって、大きな外観上のアクセントとなっている。なお、ファインダーにはK-5と同じくガラス製ペンタプリズムを採用しており、視野率約100%、倍率0.92倍とK-5同等のスペックを実現している。
グリップと背面にそれぞれ電子ダイヤルを設け、ボディ側面にAF.S/C/MFのフォーカスモードレバーとRAW/Fxボタンを設けるインタフェースはK-5に共通するが、モードダイヤル上部にロックボタンは用意されていない。なお、同社製カメラの特徴でもあるグリーンボタンはシャッターボタンの隣、露出補正ボタンに並ぶレイアウトで配置されている。
背面には3型/92万画素の液晶左上にライブビューボタン、右にAF/AF-Lと再生の各ボタンが用意され、十時キーには上から時計回りにISO/セルフタイマー/ドライブ/ホワイトバランス/ストロボの機能も割り振られている。「INFO」ボタンからはカスタムイメージやデジタルフィルター、HDR、測距点切り替え、保存形式、画質など15の項目をワンボタンで呼び出せる。十時キーで項目を選択し、電子ダイヤルでパラメータ変更という、右手親指だけで完結するインタフェースもK-5譲りだ。
AF補助光LEDも搭載するがボディへは完全に埋まっておらず、リトラクタブルライトのように斜めに露出するかたちで配置されている。機能的にはどのように埋め込まれていても差はないはずだが、ボディ各所に配置された曲線と相まって、K-30の独特な雰囲気を醸し出す大きな要素になっているように感じられる。
詳細な製品レビューは追って掲載する。
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