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「EOS Kiss X6i」をEOS Kiss X5と並べて写真で見る

» 2012年06月12日 11時33分 公開
[ITmedia]
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 「EOS Kiss」といえば、エントリー向けデジタル一眼レフの定番中の定番。最新作の「EOS Kiss X6i」は外観こそ、トラディショナルなデジタル一眼レフのスタイルを踏襲するが、各所に新時代の布石と見える要素をちりばめている。既存「EOS Kiss X5」との比較も含め、写真で紹介する。なお、ここで紹介する機体は試作機であり、製品版と細部が異なる可能性がある。

photo 「EOS Kiss X6i」
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 その外観は非常にオーソドックスで、背面のバリアングル液晶とあわせてEOS Kiss X5(以下X5)とほとんど変わらないように見える。一見しての違いは「X6i」のロゴぐらい。各種ボタンの配置もほぼ変わらないのだが、背面「MENU」「INFO」ボタンの形状が変更されたほか、電源レバーに「動画」のポジションが追加されたほか、X5では「ISO」ボタンと並んで用意されていた「DISP」ボタンが廃止されている。

photophoto 電源レバーには「動画」ポジションが用意された(写真=左)、ペンタ部にはステレオマイクを搭載する(写真=右)

 液晶はX5と同様のバリアングル3型ワイド/104万画素ながら、静電容量式によるタッチパネルとなった。静電容量式を採用したためか、その反応は機敏で操作にストレスは感じない。タッチパネルを導入したことで、画面アイコンに触れることでの操作が行えるほか、従来通りの電子ダイヤルおよび十時キーによる操作も可能であるため、好みやシチュエーションにあわせて使い分けることになるだろう。もちろん、ライブビュー時に画面の任意点に触れることでそこにAFをあわせるタッチシャッターも搭載されている。

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photophoto X6i(左)とX5(右)を並べて。外観上の違いは少ないが、細部は異なる。X6iにはメニューに「タッチ操作」の項目が設けられているのが分かる

 外観からは分からないが、X6iには撮像素子面へ位相差AF用センサーを搭載することで、ライブビュー撮影および動画撮影に合焦時間の短縮を図るEOSシリーズ初のAF方式「ハイブリッドCMOS AF」を搭載している。ハイブリットの名が示すように、この方式を用いる際には位相差AFが併用される仕組みで、AFの初動から大まかなピント合わせまでを位相差AFが行い、最終的なピント合わせをコントラストAFが行う。なお、撮像素子面の位相差AF用センサーは素子中央部分に配置されており、被写体が画面端にある場合にはコントラストAFのみでピント合わせが行われる。

 このハイブリッドCMOS AFは同時発表された、ステッピングモーター駆動レンズ「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM」および「EF40mm F2.8 STM」を組み合わせた際に最も効果を発揮するが、USM(超音波モーター)搭載レンズならば、USM非搭載レンズよりも高速な合焦を期待できるという。

 ライブビュー撮影時のAF方式は、タッチ操作で1点を指定する「ライブ1点AF」、顔認識を利用して自動的にAFフレームが移動追尾する「顔+追尾優先AF」、最大31点から自動的にピント合わせを行う「ライブ多点AF」、一度ミラーダウンして位相差AFでピント合わせする「クイックAF」の4方式となった。「ライブ1点AF」「顔+追尾優先AF」「ライブ多点AF」時には、被写体付近へピントを合わせ続けるコンティニュアスAFも利用でき、出荷時にはON設定となっている。

photophoto ライブビュー撮影時のAF方式は4種類(写真=左)、「動画サーボAF」を利用すると、動画記録中でも被写体へピントを合わせ続けることができる(写真=右)

 動画撮影時の機能としては、被写体を自動追尾する「動画サーボAF」が新たに搭載されている。電源レバーへの動画ポジション追加やステレオマイク搭載と相まって、X6iの動画撮影に対する機能強化の一端といえるだろう。

 ファインダーの視野率は約95%で、倍率は約0.85倍とX5に変わりなく、位相差AFも測距点こそ9点と変わらないが、9点すべてが全点F5.6対応クロスとなり(中央はF2.8対応)、DiGiC 5の搭載もあり、連写も最高約5コマ/秒(X5は約3.7コマ秒)と強化された。子どもの運動会など高速なAFと連写が求められる状況には適した改良といえるだろう。

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 新AFの使用感を含めた詳細な製品レビューは後日掲載する。

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