防水や耐衝撃といったタフネス性能を持つコンパクトデジカメ「OLYMPUS Tough」シリーズのフラッグシップとして「TG-1」が登場した。従来の最上位製品「TG-820」から防水性能をさらに強化したほか、GPSや電子コンパスを搭載し、アウトドアユースに最適なモデルに仕上がっている。
ボディは、レンズをほぼ中央に配置した新デザインを採用する。適度な厚みがあり、両手を使ってしっかりとホールドできるスタイルだ。外装はポリカーボネートと金属フレームで構成。ボディの各所にシーリング部材を配置した上で、レンズやモニターに撥水(はっすい)コートを加えたり、電池室や端子カバーをダブルロック機構で密閉することで、防水・防じんを実現している。
防水性能はJIS/IEC保護等級8級(IPX8)相当に、防塵性能はJIS/IEC保護等級6級(IP6X)相当にそれぞれ対応。従来機TG-820では水深10メートルの水中撮影が可能だったが、本モデルでは水深12メートルに拡張された。さらに、2メートルの耐衝撃性能と100kgfの耐荷重性能、マイナス10度の耐低温性能も備える。
シュノーケリングやダイビング、スキーなどのアウトドアシーンで役立つことはもちろん、日常的なスナップ用途でも雨やホコリ、衝撃などを気にせずに撮影できることは大きなメリットだ。ボディが汚れたら、水道水でじゃぶじゃぶと洗い流すこともできる。
レンズには、35ミリ換算で25〜100ミリ相当の焦点距離を持つ光学4倍ズームを搭載する。これまでのシリーズと同じく、光軸折り曲げ式のズームレンズであり、起動やズームをしてもレンズ部はせり出さない。ワイド側の開放値は、折り曲げ式ズームでは最も明るいF2.0を実現。薄暗いシーンでも感度をあまり高めずに撮影できる。
最短撮影距離は、マクロモード使用時にワイド側15センチ、テレ側10センチに対応。スーパーマクロモードを選んだ場合は、最短1センチの超接写も行える。マクロ撮影では、ボディ前面のLEDを照明として利用することが可能だ。
機能面での見どころは、GPS機能を搭載し、緯度経度情報に加えてランドマーク表示に対応したこと。現在地の付近にある山や建物、景勝地の名称を背面モニター上に表示でき、撮影と同時にメタデータとして画像に書き込める。
使い方は、メニュー画面からGPSをオンにしておくだけ。すると、衛星からの信号を自動受信し、現在地の位置情報がモニター上に表示される。電源オンから最初にGPS衛星をとらえるまでにはやや時間がかかるが、前もってGPSアシストデータを専用ソフト経由でカメラに入力しておけば、測位の時間を短縮することが可能だ。
そして、位置情報が記録された画像を、付属ソフト「ib」などに読み込めば、撮影ポイントを地図上に表示できる。また、ロガー機能をオンにした場合は、撮影画像とは別に、カメラを持って移動した経路のトラックログを、拡張子「.LOG」のファイルとして保存ができる。
個人的には、GPSだけでなくロガー機能に対応したことがありがたく感じる。後からトラックログを見ることで、その日の行動や撮影の内容をあらためて確認できるのが便利だ。ただしロガー機能をオンにすると、電源オフでもGPSが機能し電池が消耗する。予備バッテリが欠かせない。
そのほかには、気圧や水圧、標高、水深を表示する圧力センサー機能や、方位を表示する電子コンパス機能を搭載する。
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