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ニコン、FXフォーマット最小最軽量の「D600」

» 2012年09月13日 15時34分 公開
[ITmedia]
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 ニコンは9月13日、フルサイズセンサー(FXフォーマット)を搭載したデジタル一眼レフカメラ「D600」を9月27日より販売開始すると発表した。価格はオープンで、ボディのみ、「AF-S NIKKOR 24-85mm f3.5-4.5 G ED VR」の付属するレンズキット、加えて「AF-S NIKKOR 50mm f1.8G」も付属するダブルレンズキットが用意される。実売想定価格はボディのみが22万円前後、レンズキットが27万5000円前後、ダブルレンズキットが30万円前後。

photo 「D600」

 「D4」「D800/D800E」に続くフルサイズ(FXフォーマット)搭載機。FXフォーマット機のなかでは末弟に位置し、写真撮影を趣味とする層へ訴求する。FXフォーマット史上最小・最軽量となる、約141(幅)×113(高さ)×82(奥行き)ミリ、約760グラム(バッテリー及びSDメモリーカード含む重量は約850グラム)というコンパクトボディとなっている。小型化については、ボディの完全新設計に伴い、効果的なプラスチックの利用と縦方向のサイズを縮めるファインダー設計などで実現されたという。

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photophoto D600はFXフォーマット採用機としては末弟だが、ミドルクラス最上位としての側面も持つ
photophoto メーカーを問わず中級機の所有者は「中級フルサイズ機」が欲しいとする調査結果(写真=左)、「D600」をFXフォーマット購入障壁払拭機と位置づける(写真=右)
photo 前列4機種がFXフォーマット機。右から2番目が「D600」

 撮像素子は新開発された35.9×24ミリ 有効2426万画素のCMSOセンサーで、常用ISO感度はISO100〜6400。感度拡張によってISO50、ISO25600相当への減感と増感も行える。画像処理エンジンはD4やD800/D800Eと同じ「EXPEED 3」で、素子内の14bitA/D変換とエンジン内の16bit処理などによって、「忠実な描写と鮮やかな色再現、広いダイナミックレンジ」(同社)を実現した。

 AFは「マルチCAM4800オートフォーカスセンサーモジュール」による39点(中央部クロス9点)。中央部5点+中段左右各1点の中央7点はF8対応となっており、×1.4および×1.7のテレコン併用時にも高精度なAFが可能となっている。AFエリアはシングルポイントAF、ダイナミックAF(9/21/39点)、3D-トラッキング、オートエリアAFから選択できる。なお、連写は最高約5.5コマ/秒、最大約100コマとなる。

photophoto 左がレンズキット付属レンズ「AF-S NIKKOR 24-85mm f3.5-4.5 G ED VR」装着時、右はダブルレンズキット付属に加えて含まれる「AF-S NIKKOR 50mm f1.8G」装着時

 動画撮影機能「Dムービー」は最大1920×1080ピクセル/30pのフルハイビジョン録画に対応(映像圧縮はMPEG-4 AVC H.264)しており、FXのほか中央がクロップされるDXフォーマットを選択することもできる。内蔵マイクはモノラルだが、音声入力端子を備えており、別売ステレオマイク「ME-1」などを利用することでステレオ録音も行える。ライブビュー画面に音声レベルを表示しての調整も可能となっている。撮影した静止画を動画として記録できる、微速度撮影機能機能も用意されている。

 小型軽量ながらボディ上面及び背面カバーにはマグネシウム合金を採用、各所にシーリングを施すことでD800/D800Eと同等の防じん防適性能も得ている。ガイドナンバー約12(ISO 100・m)のストロボを内蔵しており、こちらをマスターとして2グループまでのリモート制御を行うコマンダー機能も用意されている。そのほか、水平・前後の傾きを表示する水準器(ファインダー内は水平方向表示のみ)も搭載する。

 ファインダーは視野率約100%、倍率約0.7倍となっており、背面には3.2型(約92万画素)の広視野角低温ポリシリコンTFT液晶を搭載する。電源は「EN-EL15」でm記録メディアはSDメモリーカード。2枚のカードをセットできるデュアルスロットが用意されている。別売オプションとしてワイヤレスアダプター「WU-1b」が用意され、こちらを利用することで、スマートフォンやタブレットへの画像転送、リモート操作なども行える。

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