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富士フイルム、「FUJIFILM X」新製品発表会――XF1のCMには女優 真木よう子さんを起用

» 2012年10月09日 16時17分 公開
[ITmedia]
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 富士フイルムは10月9日、既発表の「FUJIFILM X-E1」および海外で先行発表されていた「FUJIFILM XF1」の発表会を開催した。

photo 「FUJIFILM X-E1」(下段)と「FUJIFILM XF1」(上段)

 あいさつに立った同社代表取締役CEO 古森重隆氏は、同社がデジタルイメージング事業を重点事業と位置づけ各種の取り組みを行ってきた結果、世界経済が停滞する中ながらも、数量ベースでの世界シェアがトップ5入りしたとその成果を述べる。加えて、スマートフォンの普及によって低価格帯製品が影響を受ける中でも、レンズ交換式やブリッジタイプ、高級コンパクトタイプは成長分野と認識しており、そこへ向けてレンズ交換式の「FUJIFILM X-E1」、高級コンパクトの「FUJIFILM XF1」を投入するとした。

 FUJIFILM X-E1はシリーズフラグシップ製品「FUJIFILM X-Pro1」と同様のローパスフィルターレスの有効1600万画素 APS-Cサイズ「X-Trans CMOSセンサー」を搭載する。画像処理エンジンを含めた部材も完全に同一であり、X-Pro1と同様の画質を実現するという(photokina 2012:画質はPro1と同じ? FUJIFILM X-E1の気になるところに直撃)。

photophoto FUJIFILM X-E1

 X-E1とX-Pro1の最も大きな違いは、ファインダーをOVF/EVFを組み合わせたハイブリッドタイプから、236万画素の有機ELパネルを利用したEVFのみとしたことで、これによって本体の大幅な小型化を実現している。そのEVFは2枚のガラスレンズと非球面レンズを採用することでにじみのない、ヌケのよい映像を実現した。

photophoto X-Trans CMOSセンサーはフルサイズセンサーに迫る解像度とS/N比を誇る(写真=左)、236万画素の有機ELパネルを利用したEVFには2枚のガラスレンズほかを組み合わせる(写真=右)

 キットレンズとして用意される「XF 18-55mm F2.8-4 R LM OIS」(装着時の焦点距離は35ミリ換算27〜84ミリ相当)は標準ズームレンズと位置づけられるレンズながらテレ端でも開放F値 F4の明るさを持ち、周辺まで高い解像力を持つ。また、フォーカス用と手ブレ補正用にそれぞれリニアモーターを搭載する構成を採用しており、機敏なレスポンスも実現した。

 FUJIFILM X-E1の発売日は11月17日で、ボディのみ、ズームレンズ「XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS」の付属するズームキットが用意され、いずれも価格はオープン。実売想定価格はボディ単体が9万円前後、ズームキットが13万円前後。「XF 18-55mm F2.8-4 R LM OIS」の単体販売も行われ、こちらの実売想定価格は6万円前後。なお、広角単焦点レンズ「XF14mmF2.8 R」は12月より販売開始される。価格はオープンで実売想定価格は8万円前後だ。

 「FUJIFILM XF1」はレンズ一体型のいわゆるコンパクトデジタルカメラで、FUJIFILM Xシリーズ中では、最も薄さを前面に押し出したモデルとなる。スリム重視といっても、開放F値F1.8からの光学4倍ズームレンズ(35ミリ換算25〜100ミリ相当)という「光学的にもイノベーションの高いレンズ」(同社電子映像事業部長 樋口武氏)を搭載する。

photophoto シリーズ中では最もスリムさを重視した「FUJIFILM XF1」。操作ダイヤルやボタンは少ないが、「E-Fn」ボタンで仮想ダイヤルを利用できる

 そのレンズは未使用時には一段低い位置に組み込まれており、引き出してスタンバイ位置に入れ、さらにひねると電源ONという凝ったギミックが採用されている。スリムさを重視するために「FUJIFILM X10」のようなダイヤルを多用するインタフェースではなく、背面の「E-Fn」ボタンを押すと画面上に仮想ダイヤルが出現し、ISO感度やドライブモードなど専用キーが設けられていないパラメータも素早く変更できる。

 撮像素子は有効1200万画素 2/3型EXR CMOSセンサーで、ブラック/レッド/ブラウンのカラーバリエーションが用意される。なお、表面には張り革が施されているが、3色のカラーバリエーションによって表面の処理が異なるというこれまた凝った仕上げだ。発売日は11月3日で、価格はオープン。実売想定価格は5万5000円前後となっている。

 発表会ではFUJIFILM XF1のCMキャラクターとして、女優の真木よう子さんが登場。「とてもスタイリッシュで、ファッションの一部として選びたいと思いました」とFUJIFILM XF1の感想を語った。また、FUJIFILM XシリーズのCMキャラクターとして以前から登場している俳優の本木雅弘さんとはドラマでの共演もあったことから(X-E1のCMキャラクターは本木さんが務める)、「カメラが引き合わせてくれた……、運命のカメラですね(笑)」とほほえむ一幕も見られた。

photophoto FUJIFILM XF1のレッドを連想させる、真っ赤なドレスを着て登場した真木よう子さん。撮ってみたいものは?との質問に「普段見ることのない情景を見たとき、写真を撮りたいですね」と、現在撮影で訪れている四万十川流域の情景を例に挙げた

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