キヤノンは1月29日、米Canonが2013 International CESにて先行発表していた「PowerShot N」を国内でも4月下旬より販売すると発表した。同社オンラインショップ限定販売で、価格は2万9800円。
「新しい写真に出会える」をコンセプトとしたモデルで、従来までの「良い写真=きれいな写真」ではなく、「共感を得られる」「いいね!してもらえる」写真を手軽に撮るために本体形状や撮影機能がデザインされている。
形状は正面から見ると正方形に近く、従来機のようなシャッターボタンはない。鏡胴付け根のリングがズームレバーとシャッターボタン(レリーズ)を兼ねており、回すとズーミング、押し込むとシャッターとなる。約90度チルトする2.8型(約46万画素)のタッチパネル液晶を使ってシャッターを切ることもできる。この形状によって、ウエストレベルで構えるほか、片手で撮る、レンズを真下にして撮るなど、さまざまなアングルでの撮影がスムーズに行える。
最も特徴的な撮影機能は1回のシャッターで、構図や色調、露出の異なる6枚を自動的に作り出す「クリエイティブシャッター」。6枚の内訳はオリジナル1枚と加工された5枚で、加工された5枚については2M相当のサイズになる。
加工は単純にフィルターをランダム適用するのではなく、撮影シーンを解析した上で、ブラケット(AF/AE/連写)種別を選択して撮影し、さらに被写体の位置や形状、色などを解析し、フィルター(ボカシやシェーディング。カラーフィルターは25種類)、トリミング、回転処理などの処理を施す。
特に画像解析と適用する処理の選択については、同社のこれまで培ってきたノウハウが生かされており、 さまざまなアングルでの撮影を用意とした本体デザインと相まって、撮影者本人にすら意図しなかった写真作品が撮れる、非常にユニークな機能といえる。
撮った写真の活用についても配慮されている。側面には「ワンタッチスマホボタン」が用意されており、事前設定がなされていれば最短2ステップでスマートフォンと本製品の接続が完了し、画像をスマートフォンへ転送できる。カメラの電源OFF操作もスマートフォンから可能なため、撮影後にカメラをカバンにしまい、電車で移動しながら写真を吟味して、SNSへアップロード、アップロード後にカメラの電源OFF――といったことも可能だ。
撮像素子は1/2.3型 有効1210万画素高感度CMOSセンサーで、レンズは35ミリ換算28〜224ミリの光学8倍ズームレンズ。状況に応じて最適な補正を選択する手ブレ補正「マルチシーンIS」も備える。撮影機能としては撮影直前の4秒間を動画で保存する「プラスムービーオート」なども用意されている。USB充電にも対応する。
本体カラーはホワイトのみで、ボディジャケットとストラップ(「アクアブルー」「マルチボーダー」「ステッチブラック」「サクラパール」の4種類から選択)が標準で附属する。なお、数量限定でレザーストラップのモデルも用意される(3万2980円)。
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