オリンパス「STYLUS X」シリーズは、「i.ZUIKO」ブランドの大口径レンズを搭載した同社コンパクトデジカメの上位シリーズだ。2011年発売の初代機「STYLUS XZ-1」とその翌年に登場した後継機「STYLUS XZ-2」は、手軽なオート機能から本格マニュアル機能までを網羅し、愛好家層を中心に幅広く支持を集めた。
そんなシリーズの第3弾が、今回取り上げる「STYLUS XZ-10」である。暗所に有利な明るいレンズや、リング回転による直感操作、こだわりのマニュアル機能といったシリーズ共通の魅力を受け継ぎながら、一部のスペックを抑えることで、さらなるコンパクト化と低価格化を図っている。
まず外観から見てみよう。XZ-10のボディは、コンパクトデジカメとしてはごくオーソドックスな横長の長方形スタイルを採用する。外装は樹脂素材がベース。高級感こそあまりないが、小ぶりで凝縮感のあるデザインといえる。
ボディサイズは102.4(幅)×61.1(高さ)×34.3(奥行き)ミリで、使用時重量は221グラム。上位モデルのXZ-2に比べた場合、体積比で約40%小さく、使用時重量は100グラム以上軽い。ワイシャツの胸ポケットに入れた場合、XZ-2では膨らみがパンパンになって少々かさばるが、XZ-10ならゆったりと収まる。
XZ-2にあったボディ天面のホットシューやアクセサリーポート、液晶のチルト可動機構は省かれた。拡張性が乏しくなり、チルト可動ができない点は誠に残念だが、電源に連動したレンズバリアを内蔵する点はXZ-2に勝るメリットだ(XZ-2はレンズキャップ別付け)。
小型軽量化を実現したいちばんの要因は、撮像素子を変更したこと。XZ-2では1/1.7型というやや大きなセンサーだったが、XZ-10では一回り小さな1/2.3型センサーを採用している。画素数は変わらず有効1200万画素を維持。感度については最高感度が1段低下し、ISO100〜6400に対応する。
センサーサイズの縮小は、画質を重視する人にはもの足りなく感じる部分だろう。ただ、細部の解像感や階調性、高感度性能は、1/2.3型センサー搭載のコンパクトデジカメの中では比較的良好といえる。
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