デジカメで動画を撮れるのは当たり前の時代、でも写真も動画も満足できて、なおかつコンパクトな製品というと実はなかなか見あたらない。そこに登場したのが、最強の動画コンパクト「PowerShot SX280 HS」だ。
世の中には俗に「多機能コンパクト」と呼ばれる、デジカメのジャンルがある。
少しでも荷物を減らしたいけど、広角で風景も撮りたいし望遠で遠くも撮りたい。静止画だけじゃなくて動画でもキレイに残したい。撮影場所も自動的に入って欲しいし、いい写真が撮れたらすぐにネットにアップして自慢したい……でも、一眼レフは重いしビデオとデジカメの両方を持って行くのは大変と、「機能がたくさんあって使いやすくてコンパクト。でもそれぞれの機能が高性能でないとイヤ」という究極のわがまななデジカメを理想としているのだ。
こうしてワガママを並べただけでも「そんなのどこにあるんかい」といいたくなる感じなのだけど、限りなくそれに近いデジカメが登場したのである。キヤノンの「PowerShot SX280 HS」(以下、SX280 HS)である。
もともとPowerShot SXシリーズは高倍率ズームのコンパクトとして多機能コンパクトのジャンルでは有力な選択肢であったのだが、それに2つの大きな進化が加わった。それがDIGIC 6とWi-Fiである。
SX280 HSの概要をざっと見ていくと。撮像素子はおなじみの裏面照射型CMOSセンサー(有効画素数は約1210万画素)。レンズは35ミリ換算25〜500ミリ相当の広角から超望遠までまかなう光学20倍ズーム。500ミリ相当といったらかなりの望遠であるが、約4段分の手ブレ補正でブレずにキレイに撮れる。
で、映像エンジンはDIGIC 6である。
キヤノンの映像エンジンはデジタル一眼レフの「EOS」からコンパクトデジカメの「IXY」「PowerShot」に至るまで基本的には同じもので、ここ最近のモデルは第5世代のDIGIC 5が使われていた。新エンジンを採用したモデルはSX280 HSが第一号なのだ。
DIGIC 6の採用により、SX280 HSは静止画撮影時のAFがより早くなり、高感度撮影時のディテールの解像感も向上。より高感度に強くなった。さらに、動画撮影性能が大きく進化。フルHDで60p(秒60コマのこと。一般的には30コマ)の動画撮影が可能になったほか、5軸手ブレ補正が実現されたのだ。
今回の一番のポイントが、この5軸手ブレ補正。
SX280 HSの前モデルである「PowerShot SX260 HS」では、水平回転/縦回転/上下/左右の4軸に対して光学式ブレ補正をすることで手ブレに対処していた。SX280 HSでは映像エンジンがより強力なDIGIC 6となったことで、さきほどの4軸(光学式で補正する水平回転/縦回転/上下/左右軸)補正に加えて、水平移動/水平回転ゆがみ/縦回転ゆがみの3つを電子式補正する5軸手ブレ補正となったのだ。
設定画面で「ダイナミックIS」を「1」にすると、5軸手ブレ補正になる。手ブレしやすい歩きながらの動画撮影や乗り物の上からの動画撮影時もほとんどブレない。
SX280 HSでは光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正を組み合わせて、手ブレ対策を強化したわけだ。電子式手ブレ補正処理が加わる分、画角は少し狭くなる(90%くらいになる)が、それよりはブレないできれいに撮れる方が大事なのである。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia デジカメプラス編集部/掲載内容有効期限:2013年5月24日