キヤノンより販売開始された「EOS Kiss X7i」は、エントリーモデル「EOS Kiss」シリーズの上位に位置するモデルで、従来のEOS Kissシリーズの流れを受け次ぐ後継機だ。
同じく4月に販売開始された「EOS Kiss X7」がレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラとして世界最小・最軽量を実現するためにバリアングル液晶モニタを省いてあるのに対し、こちらのKiss X7iは既存モデル「EOS Kiss X6i」同様に搭載、連写性能やAF性能においてもX7と差がつけられており、撮影の自由度はこちらの方が当然高く、入門機の中でもハイスペックな仕様になっている。
Kiss X6iに比べると、ボディの大きさは約133.1(幅)×99.8(高さ)×78.8(奥行き)ミリと同じで、重さは525グラム(本体のみ)と5グラム増えたくらいなので、ほぼ同一サイズといっていい。デザインはパッと見た感じではそれほど変わっていないが、電子ダイヤルが360度回転するようになり、滑り止めの溝が突起状に替わったことでさらなる操作性の向上が図られている。
光学ファインダーは視野率約95% 倍率0.85倍と同一であり、バリアングル液晶モニターもワイド3型/104万画素と従来通りの仕様となっている。もちろん、タッチパネル対応なので、メニュー画面でスマートフォンのように指で触れて操作することができる。
撮像素子はAPS-Cサイズの有効1800万画素CMOSセンサーで、映像エンジンはDiGiC 5、最高ISO感度はISO 12800で、連写速度は秒間約5枚と、このあたりもX6iと同じ仕様だ。AFに関してもオールクロス9点AFセンサー、ライブビュー時にタッチパネルをタッチするだけで動作する「ライブ1点AF」、ライブビュー撮影や動画撮影時に高速なAFを実現する「ハイブリッド CMOS AF」を搭載するなど、こちらも同一機能を継承している。
変更された点を挙げるとすると、画像に特殊効果を加えられるクリエイティブフィルター(7種類)が、撮影後だけでなくライブビュー撮影時にも選択可能になり、フィルター効果をライブビュー画面でリアルタイムで確認しながら撮影できるようになったこと。もうひとつは、夜景ポートレート、手持ち夜景、HDR逆光補正をまとめた「SCN(スペシャルシーン)」モードを新たに設けた点だ。
こうして見てみると、X6iとスペックは変わらず、操作性のさらなる向上を目指したマイナーチェンジモデルといったところだ。
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