FUJIFILM Xシリーズのレンズ交換式デジタルカメラ第3弾は、ビューファインダーを省くなどして小型軽量化を実現した「FUJIFILM X-M1」だ。
このX-M1を実際に手にするとその印象は、レンズ交換式の既存モデル「FUJIFILM X-E1」を小型化したというより、内蔵ストロボの位置が近いからだろうか、レンズ一体型の「FUJIFILM X20」に近いように感じる。ただ、X-E1に似ていないという訳ではない。下の写真のように並べてみると、やはり同一シリーズの兄弟機であることがよく分かる。
X-M1の販売は「XC16-50mmF3.5-5.6 OIS」とのレンズキット、「XF27mm F2.8」も組み合わせたダブルレンズキットが先行して行われ、ボディのみは9月より販売される。XC16-50mmF3.5-5.6 OISは約195グラムと、X-E1の標準ズーム「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」(約310グラム)に比べると軽く、ボディの軽さをスポイルしない。ダブルレンズキットに含まれる「XF27mmF2.8」も約78グラムと軽く、「FUJIFILM X-M1」に組み合わせれば撮影時重量でも500グラムを切る。
本体サイズは116.9(幅)×66.5(高さ)×39(奥行き 最薄部32.1)ミリとX-E1(129×74.9×38.3ミリ)に比べて小型化されたためか、グリップが設けられているとはいえどストラップなしの状態で、ズームレンズを装着して構えるとややトップヘビーに感じる。ストラップを装着すれば問題ないと思われるが、気になるならばオプションのレザーケースやハンドグリップの導入を検討してもいいだろう。
ファインダーを搭載しないが、レンズ交換式FUJIFILM Xシリーズとしては初めて背面液晶は上下に動くチルト式となった(レンズ一体型のFUJIFILM X-S1はチルト式液晶を搭載している)。液晶のサイズと画素数は3型/約92万画素で、サイズ/画素数ともにX-E1(2.8型/約46万画素)を上回っている。
液晶のサイズアップとチルト機構の採用からか、X-E1やX20のように液晶左側に各種ボタン(「再生」や「AF」ボタンなど)は配置されておらず、撮影設定に用いるボタンは十時キーと「Q」ボタンに集約されている。背面側の電子ダイヤルは回転軸が縦方向となっているのがユニークだ。
天面の撮影モードダイヤルと電子ダイヤルが目を引くのはシリーズ伝統の配置で、撮影モードダイヤルには顔認識を含む被写体認識を行う「アドバンストSRオート」も含まれている。なお、X-E1やX20のように露出補正専用のダイヤルは用意されておらず、天面の電子ダイヤルは撮影モードによって操作できるパラメータが変化する。電子ダイヤルの並びには「Fn」(ファンクション)ボタンが用意されており、こちらはWi-Fi起動などさまざまな機能を割り当てることが可能だ。
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搭載されている撮像素子は、「FUJIFILM X-Pro1」「FUJIFILM X-E1」と同様のAPS-Cサイズ(23.6×15.6ミリ) ローパスレスの有効1630万画素 撮像素子「X-Trans CMOS」センサー。レンズを外して正面からのぞき込むと、ボディサイズの割にセンサーサイズが大きく感じる。
使い勝手や新レンズの画質など、詳細なレビューは後日掲載する。
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