最後は障害競技。メインアリーナに作られたいくつもの障害を順番に従って跳び越えていくのである。2回馬が障害を拒否して飛ばなかったら失格。
正直、障害競技が一番撮りやすい。撮るべきポイント、つまり障害がいくつも用意されているので、そこを狙えばいいからだ。C-AFが苦手なカメラでも、あらかじめ障害にフォーカスを合わせて待っていれば問題なく撮れる。
競技場全体を見渡し、どの障害を狙うのかをあらかじめ決めておくのがお勧め。全部追いかけてると結局いい瞬間を逃してしまう。障害には番号が書いてあり、その順番に飛ぶので、慣れてくればその番号を追うだけで、飛ぶ方向も分かる。
撮りやすい場所の障害を探し、その障害はどちらの方向から飛ぶかをちゃんとチェックしてスタンバイ。
近い障害だとあまり望遠にしなくても狙えるので撮りやすい。そして、馬は上に飛ぶので、飛んだとき頭が切れないようにすること。足下に気を取られてあたまがこんな風にきれちゃってはダメです。
ではいろんな角度から撮ってみよう。どの角度で撮ってもカッコいいから困るんだけどね。
まず正面から。
次はほぼ横から。
次は斜めから
次のポイントはどの瞬間がいいか。
連写したものをどうぞ。
どれも甲乙つけがたいのだけど、飛ぼうとした瞬間から跳び越える瞬間までが一番狙い目だろう。もし可能なら、チルト式モニタを開いて地面ギリギリからライブビューで撮るのもいい。近い位置の障害を低い位置から撮るとかなりの迫力である。
乗馬に限らず、どんなスポーツでも運動会でも立って目の高さで撮るのとしゃがんで低い位置から撮るのと地面ギリギリから見上げて撮るのでは雰囲気が変わるもの。撮るときの高さも注意してみるといい。
あえて全体を狙わず、飛ぶ馬そのものにスポットを当てて望遠で撮るのもいい。そうすると飛ぶ瞬間の表情やディテールがよく見える。
いずれにせよ、自分が一番カッコいいと思う姿を見つけて、それを狙うのが一番かと思う。どう撮るにしても、スポーツ写真は一番いい瞬間をとらえられるか否かの勝負、って感じがして楽しいので、機会があったらぜひ。
取材協力:日本馬術連盟
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