高価なマクロレンズを購入せず、少ない予算で超接写を可能にするアイテムとして「リバースアダプタ」というものがある。これをレンズに装着すると、通常とは逆の向きでレンズをボディに取り付けることができ、小さな被写体を大きく写せるようになる。
どのくらい大きく写せるかは、レンズの焦点距離によって異なる。焦点距離が短いほど逆向けに取り付けた際の撮影倍率は高くなる。つまり、望遠よりも標準レンズ、標準よりも広角レンズのほうが、いっそう高倍率での撮影ができるということ。下の1枚目の写真は、レンズキットに付属する標準ズームを使ったが、リバースアダプタによって逆付けにするだけで、直径5ミリほどの小さな水滴を画面いっぱいにとらえることができた。
このリバースアダプタによる接写は、実際にやってみると結構楽しめる。小さな植物や昆虫を大迫力で撮影できるほか、コインやお札、アクセサリー、食材、小物といった身近なものを超接写すると、肉眼では気付かなかった新鮮な発見を味わえる。中でも特におもしろいのが「水滴」の接写だ。水滴はそれだけでも見栄えがする被写体だが、水滴がレンズの働きをして、水滴の中に風景が映り込んだ状態では、近景と遠景が同居した不思議な雰囲気の写真になる。
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