ITmedia NEWS >

楽しみはライカレンズだけじゃない――GXR用ユニット「GXR MOUNT A12」(2/3 ページ)

» 2011年09月02日 18時47分 公開
[mi2_303,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

撮影の基本は絞り優先オート

 Mマウントということで、当然レンズはMF(マニュアルフォーカス)となる。気になるのは、そのMFでピント合わせが上手くできるかどうかだ。

 GXR MOUNT A12は、MFをアシストする2つ機能を搭載している。ひとつは、任意の場所を拡大してピントを合わせる拡大表示機能と、もうひとつはフォーカスアシストと呼ばれるコントラストのピークを液晶モニター上に表示する機能だ。

 フォーカスアシストは、ピントの山となるコントラストのピークを白く表示するMODE1と、このピークが見やすくなるようにトーンを抑えたモノクロで表示するMODE2が用意されている。試してみたところ、被写界深度の浅いレンズでは効果があるが、広角レンズなど被写界深度が深くボケによるコントラストの低下が望めないレンズでは、理想的な効果を得ることはできなかった。

photophoto フォーカスアシスト「MODE1」(写真=左)と「MODE2」(写真=右)

 ピント合わせは拡大表示が一番確実で、8倍の拡大表示にすればピント合わせも簡単だ。この拡大表示はOK/MENUボタン長押しすることで、表示を切り替えることができる。キーカスタムで方向キーの左右に拡大表示を割り振って、ボタンを押すだけで表示を切り替えることもできる。

photophoto フォーカスアシストによる全体表示。ピントが合っているかどうか少し自信がないところ(写真=左)、拡大表示に切り替えればピント合わせが楽にできる(写真=右)

 露出制御はレンズの実絞りによる絞り優先オートで、モードダイヤルのA・P・オートがこれにあたる。マニュアル露出の場合は、ISO感度が手動設定となりシャッタースピードとレンズの絞りで露出をコントロールする。ちょっと特殊なのはシャッタースピード優先オートで、ISO AUTO-HI(最高ISO感度3200まで設定可能)に設定した場合は、シャッタースピードにあわせてISO感度で露出が決定される。

photo Pモードの水準器表示付きの画面。Pモードだが、実際には絞りリング操作による絞り優先オートだ

 このようにピント合わせは手動、露出制御もプログラムオートのように絞りが自動的に決定されず、絞りリングで適宜絞りを変更しなければならないことが、一見面倒な作業と思えるかも知れないが、実際に使ってみると、ライカレンズの絞りのクリック感や、ピントリングの独特のトルクがそれらを忘れさせ、カメラを操作している感覚を存分に味わうことができる。

 ここまで1枚1枚大事に撮るようになると、手間の掛かるホワイトバランスや色味調整までもしながら撮影しようと思えてくるから不思議なものだ。こうしたレンズの作りの良さや、操作感の個性もライカレンズの魅力だ。

photophoto ホワイトバランスを変更して写真の雰囲気を変更する使い方もおもしろい(写真=左)、色味をホワイトランス補正で強調するフィルター的な使い方もある(写真=右)

活用したいシーンモード

 モードダイヤルの「SCENE」には、ミニチュアライズ、ハイコントラスト白黒、ソフトフォーカス、クロスプロセス、トイカメラ、電子シャッターなどが用意されている。これらのシーンモードを利用すれば、だれでも簡単に魅力的な写真撮影をすることができる。シーンモードとアスペクト比の変更を組み合わせる事で、さらに個性的な写真撮影が楽しめるだろう。

photophotophoto
photophotophoto シーンモードに用意機能。機能説明が表示されるので分かりやすい

 電子シャッターを選択すると、ユニット内蔵のメカニカルシャッターを使用せずに電子シャッターのみで撮影する。メカニカルシャッターが動作しないためほぼ無音で撮影でき、シャッター速度も最高1/8000秒で撮影できる。しかし、センサーからのデータの読み出しの関係上、動く被写体などはゆがんで写ることがある。

photophotophoto
photophoto ミニチュアライズ、ハイコントラスト白黒、ソフトフォーカス、クロスプロセス、トイカメラそれぞれの効果サンプル

関連キーワード

レンズ | GXR | Leica(ライカ) | デジカメ | RAW


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.