レビュー
» 2013年07月01日 12時36分 UPDATE

ミラーレス一眼の“顔”とも呼べる魅力的カメラ――「OLYMPUS PEN E-P5」 (1/5)

外観の印象こそ初代から大きく変化してないが、「OLYMPUS PEN E-P5」はガラリと変わった。いわゆる「OM-D画質」になって、操作性も向上。モニタはチルトするし、手ブレ補正はよく効く。WiFiにも対応と、P3からの買い換えも勧められるデキだ。

[荻窪圭,ITmedia]

 いよいよオリンパスの「OLYMPUS PEN E-P5」(いわゆるPEN5)が登場した。PENシリーズのフラッグシップモデルであり、OM-Dと並び立つカメラと考えるのがいいかと思う。

photo 「OLYMPUS PEN E-P5」

 OM-DであるE-M5とPEN5であるE-P5はどっちが上かじゃなくて、オリンパスの「ツートップ」なわけで、E-P5の方が新しい分、性能的に一歩進んだ面はあるけど、まあOM-Dもいずれ新製品が出るでしょう。秋なのか年末なのか来年なのかは分からないけど。画質面での差は感じられなかったので、好きな方を選んでOK。

 で、満を持して登場したE-P5(以下、P5と略します)のポイントは4点ある。

 ひとつめはOM-Dと同等の性能を得たこと。いわゆる「OM-D画質」で同じ撮像素子・画素数になったことや、OM-Dで評判が高い5軸手ブレ補正を搭載したことがあげられる。ふたつめはメカ部の強化。1/8000秒の高速シャッター機構を搭載。

 みっつめはデザインと操作系の進化。OM-Dと同様に前後に2つの電子ダイヤルを装備し、さらにダイヤルの機能を切り替えるレバーもついた。操作性は格段に良くなったと思う。よっつめはWi-Fi。とうとうオリンパスもWi-Fiに対応したのだ。

1/8000秒とISO LOW

 で、操作系やデザインについてはファーストインプレッションでひととおり述べたのであのとき言及できなかった画質の話から。

 撮像素子はOM-Dと同等の有効1600万画素の4/3型 ハイスピード Live CMOSセンサーになり、前モデルのP3からぐっと画素数がアップした(P3は有効1230万画素)。シャッターユニットはOM-DやP3が最高1/4000秒だったのに対し、1/8000秒と1段分速くなってる。

 1段上げた理由は、簡単にいえば「明るい場所でもF1.8クラスの単焦点レンズを絞り開放で使う」ため。明るいレンズは背景が大きくボケて印象的な写真を撮れるので人気だけれども、晴天下で絞り開放で撮ろうと思うとは2段分なんとかしないと露出オーバーになる。

 かといってマイクフォローサーズはAPS-Cサイズに比べて撮像素子が小さい分、被写界深度が深く、ボケを生かしたいときはできるだけ開放で撮りたい。で、1/8000秒まで上げられると1段分稼げるのだ。

 同時に、ISO感度の下限がISO200から、ISO LOW(ISO100相当)になった。これでさらに1段稼げる。なぜ今までISO200が下限だったのか。ISO 100相当まで落とすと何かデメリットがあるのか。

 実はあったのである。ISO100まで落とすとノイズは減るけど、ダイナミックレンジが狭くなるのだ。分かりやすいよう、コントラスト差が大きな状況を作って撮り比べてみた。右からLEDライトを当てている。想像したより差があったなあというのが正直なところだ。

photo ISO100(ISO LOW)
photo ISO200

 中央にいる人形の白いヒゲや右の人形のホホを見ると、ISO100の方は白飛びしている。ISO LOWはこのあたりを念頭に置いて使いたい。

 よって、ISOオート時はISO200を基準とし、露出オーバーになるときだけ徐々に下げるという処理を行っている。そのおかげで昼間の屋外でもなんとか絞り開放で背景を大きくぼかす写真を楽しめるわけ。普通の人はNDフィルタなんて常備してないからこれはありがたい。

 自社の強みであるレンズ資産を生かすために、ボディを強化するという流れもアリだよな、と思う。かくして、無事真っ昼間でも絞り開放で撮れたのであった。

photo レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」 1/8000秒 F1.8 ISO160

 連写速度も秒9コマ(ただし手ブレ補正オフ時)まで上げられる。

 1/8000秒の恩恵はいろんなところで授かれるわけで、P5を買ったらF1.8やF1.4(F1.4はパナソニックだけど)といった、明るい単焦点レンズを付けたくなる。逆に高感度の方はISO25600まで対応。こちらはOM-Dなどと同じだ。

 AF関連も強化された。ひとまわり小さなAF枠を選べたり、拡大モード時に拡大した状態の更に中心部にピントを合わせてくれるなど、よりシビアなフォーカスに対応している。

 これも被写界深度が浅い明るいレンズや、よりフォーカスがシビアになるマクロレンズへ対応してきた結果とみていいだろう。レンズとボディが互いに進歩しあってるのだ。

 撮影機能強化の4つめとして手ブレ補正もあげたい。5軸手ブレ補正はOM-Dと同等で非常に強力だが、それに加えて自動流し撮り対応になった。しかもブランコを追うような円弧の動きにも対応。とっさの流し撮りにも対応している。どれも非常に有難い強化だ。

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