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» 2015年08月31日 07時30分 UPDATE

小さくて軽いボディにミドルクラスの機能と操作性――「OM-D E-M10 Mark II」を試す (1/3)

OM-Dシリーズのエントリーモデルに位置付けられるE-M10がMark IIとして新登場した。新たに5軸手ブレ補正やAFターゲットパッドなど、使い勝手を向上させる仕組みが取り入れられ、上位モデルに迫る機能と操作性を手に入れた。

[荻窪圭,ITmedia]
OM-D E-M10 Mark II コンパクトで凝縮感のあるE-M10 Mark II

 ファミリー向けミラーレス一眼といいつつ、デザインも操作性も性能も中級クラスじゃん、といういいリニューアルが「OM-D E-M10」にやってきた。

 正直、前モデルのE-M10にそこはかとなく漂っていた廉価版的テイストがなくなったのだ。E-M5系に比べるとちょっと小さくて軽くて価格も安いのだけど、前モデルより凝縮感があり、オートで気軽に撮ってもいいし、あれこれセッティングして凝った撮影をしてもストレスを感じないデキなのだ。防じん防滴を求めないならこれで十分じゃないか、小さくて軽いし、と思ってしまうほど。

 それが「OM-D E-M10 Mark II」(以下E-M10 II)である。もうすっかりオリンパスの顔はPENからOM-Dになっちゃいましたな。

OM-D E-M10 Mark II OM-D E-M10 Mark IIの内蔵フラッシュをポップアップさせたところ
OM-D E-M10 Mark II 正面から。前モデルより少し精悍になった。こうしてみると実に往年の一眼レフっぽいが、もちろん当時の「OM-1」よりコンパクト
OM-D E-M10 Mark II 背面から。iAUTO時の画面。親指を置くスペースがしっかりとってあるのでグリップが安定する。その下に十字キーと4つのボタンが配置されている
OM-D E-M10 Mark II このスーパーコンパネからさっと設定を変えられる。タッチパネル対応なので指で項目を選び、電子ダイヤルでパラメータ変更できて使いやすい

 特に派手な機能追加があったわけじゃないが、ダイヤル回りの操作のしやすさと、「AFターゲットパッド」機能がいいのだ。

EVFをのぞきながら測距点をさっと動かせるパッド機能搭載

 OM-Dの良さは、往年のフィルム一眼レフカメラっぽいデザインにEVFとチルト式モニターの両方を搭載した点。昔ながらのデザインで構えやすく、なおかつミラーレス機なので薄くてコンパクトであり、ファインダー(EVF)と背面モニターをシームレスに切り替えて使える。

 この場合、EVFの見やすさやレスポンス、両者の切り替えのスムーズさが重要になる。EVFは上位モデルには及ばないものの前モデルより大きく見やすくなり、このクラスとしてはかなりよいできだ。

OM-D E-M10 Mark II

 今回、EVFと背面モニターの関係がさらに進化した。

OM-D E-M10 Mark II
OM-D E-M10 Mark II モニターは伝統のチルト式を維持

 「AFターゲットパッド」という機能が付いたのである。すでにパナソニックの「タッチパッドAF」やニコンの「タッチファンクション」で実現されているものだが、ファインダーを覗いたとき背面モニターをタッチパッドとして使えるのである。今までは、ファインダー利用時はAFエリアを十字キーで操作する必要があったが、AFターゲットパッド機能を使うと、のぞいたまま親指でモニターをなでるとAFエリアを動かせるのだ。素早くさっと動かせるので十字キーより便利で感覚的。「拡大」モードにすると細かい微妙な位置調整もできる。これは便利。


 さらに面白いのはEVFに「OVFシミュレーション」機能が追加されたこと。ミラーレス機のウリは、露出補正やホワイトバランスなどが反映された状態(つまり仕上がりに近い状態)を見ながら撮影できることだが、OVFシミュレーションをオンにすると、それらの設定が反映されない状態で表示される。光学ファインダー風の見え具合になるというわけだ。

OM-D E-M10 Mark II OVFシミュレーションモードを搭載
OM-D E-M10 Mark II OVFシミュレーションモードで覗いたEVF。露出補正が反映されていないのが分かるかと思う

 続いて向上した操作性の話。

 ボディはEVF&内蔵フラッシュ部がとんがったOM-Dならではのスタイルだが、上面(軍艦部)の構成がけっこう変わったのだ。

 電源スイッチが「OM-D E-M1」や「OM-D E-M5 Mark II」と同じ位置になった。フィルム時代のOMシリーズを意識した電源スイッチのデザインとなっている。

OM-D E-M10 Mark II 左が1973年発売のM-1(途中からOM-1という名前に変更された)の電源スイッチ。右がE-M10 Mark IIの電源スイッチ。意匠を似せたのが分かると思う。電源スイッチをさらに奥へひねると内蔵フラッシュがポップアップする

 撮影モードダイヤルは右上に移動。高さを変えた円筒が3つ並ぶ形になった。見た目的にはダイヤルが背高になり、円筒形のビルが3つ並んでる感じでちょっと微妙ではあるが、ダイヤルの高さを変えている分、モードダイヤルも2つの電子ダイヤルもファインダーをのぞいたまま手探りでもさっと見つけられて回しやすい。

 また、背面のFn1キーがあるあたりが少し膨らんでいて、ここに親指をひっかけられるのでグリップ性も高くなった。

OM-D E-M10 Mark II 背の高さが違う3つのダイヤル。ダイヤル径は小さくなったが、背が高い分、すごく回しやすい。シャッターボタンの位置が高いように見えるが、ボディがコンパクトなのでこの位置でちょうどよいのだ
OM-D E-M10 Mark II 上面から。電子ダイヤルが2つあるが、シャッターが付いているのは片方だけである。写真だと分かりづらいが、一方は押せない

 電子ダイヤルは絞り(あるいはシャッタースピード)と露出補正に割り当てられており、露出補正を簡単に行えるし、Fnキーを押すと片方がISO感度、片方がWBに切り替わる。

OM-D E-M10 Mark II ホワイトバランスとISO感度を同時にさっと変えられるのは快適

 バッテリーは前モデルと同じ。「Stylus 1s」や「PEN」シリーズと同じタイプで、E-M1/M5との互換性はない。E-M1やE-M5のサブカメラと考えると不満だが、逆にPENやStylus 1からのステップアップと考えるとよい。

OM-D E-M10 Mark II
OM-D E-M10 Mark II カスタムメニューも充実しており、好みのセッティングにできる
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