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» 2014年08月12日 11時00分 UPDATE

1型センサー×高倍率ズームの“すごい”カメラ――「LUMIX DMC-FZ1000」 (1/4)

有効約2000万画素の1型センサーという、コンデジで最高クラスの撮像素子と、F2.8〜F4の明るい高倍率ズームの組み合わせは、どんな絵が撮れるのか。じっくり検証していこう。

[荻窪圭,ITmedia]

 パナソニックの「LUMIX DMC-FZ1000」を見たとき、正直驚いた。かなり驚いた。え、こんなすごいスペックありなん? って感じ。

 フィルムの時代は「ブリッジカメラ」(コンパクトと一眼レフの間をつなぐって意味)、デジタルの時代になって一時期「ネオ一眼」(富士フイルムが同社の一眼レフっぽいデザインのごついハイエンド機をそう呼んだ)と呼ばれたジャンル。電子ビューファインダー(EVF)を備え、しっかりしたグリップの一眼レフっぽいデザインを持つ「高倍率ズームデジカメ」の総称だ。これがまた微妙な存在で、確かに高倍率だけどその分ゴツかったりデカかったり超望遠はいいけどそれ以外がいまひとつでそそられなかったりと、なかなかベストなバランスのカメラがなかったのだ。

 そんなところに、FZ1000が登場したのである。

 見た目は従来の高倍率ズームデジカメとそう変わらないが、中味が段違い。同社のFZシリーズの中でも比べものにならないくらいの高性能・高画質なのである。

DMC-FZ1000 レンズ交換できるんじゃないかと思えちゃうデザインのハイエンド高倍率ズームカメラ「LUMIX DMC-FZ1000」。これは400ミリ相当まで伸ばしたところ

 これがすごいのは大まかにいって2点。1つ目はレンズと撮像素子。もう1つは4K動画。

 正直、はじめて欲しいと思った高倍率ズーム機かもしれない。

DMC-FZ1000 グリップ側から見たFZ1000。レンズフードは同梱される
DMC-FZ1000 レンズはライカのDC VARIO-ELMART。25-400ミリ相当でF2.8-4.0とかなり高いスペックを持っている。グリップ部が大きく飛び出ていて、ハイエンドのミラーレス一眼(GHシリーズとか)を使ってる感じ
DMC-FZ1000 レンズは電動の沈胴式。シャッターボタン周りのレバーかリングでズーミングを行う
DMC-FZ1000 横から。鏡胴脇にリングをズームとフォーカスのどちらにするか切り替えスイッチと手ブレ補正スイッチがついている
DMC-FZ1000 正面から。ちょっとなで肩で丸みのあるデザインがLUMIXっぽい

DMC-FZ1000 上面から。左肩に連写モード切り替えダイヤル。右肩に撮影モード、Fnキーなどが並ぶ。背面にクリック付電子ダイヤルがある
DMC-FZ1000 背面から。バリアングル式の背面モニタを閉じた状態で。EVFと背面モニタの両方を持つ。フォーカスモード切り替えレバーが独立しているのがよい。Fn5までカスタマイズできるキーが用意されている

DMC-FZ1000 撮影時の画面。iAモード。人物を見つけるとポートレートモードになる。白い十字線は「目」の位置を表しており、そこにピントを合わせてくれる
DMC-FZ1000 撮影時の画面。絞り優先オート

DMC-FZ1000 モニターを情報表示にすることも。そうすると各設定を一覧できる。ここでタッチパネルを使いたかった
DMC-FZ1000 ISO感度設定画面。L.80とあるが「L」は拡張感度を表している

DMC-FZ1000 Q.MENUより。AFターゲットを選択できる。カスタムマルチでは複数のAF枠のグループを作ることができる
DMC-FZ1000 設定メニューより。シャッター方式はメカか電子かを選べる。電子にすると高速シャッターが使える他、シャッター音がしなくなるので静かに撮りたいときによい

DMC-FZ1000 設定項目は豊富。ISO感度もこれだけ細かく設定できる
DMC-FZ1000 Fnボタン設定画面。これはカスタマイズしたあと

1インチセンサーに高倍率ズームの組み合わせはずるい!

 FZ1000の一番の良さはセンサーとレンズの組み合わせにある。センサーは1型で2000万画素。この数字はソニーの人気シリーズRX100系やRX10と同じ。つまり、コンデジでは最高クラスの画質なのだ。

 それでいてレンズは35ミリ換算で25〜400ミリ相当。広角から望遠まで行けて、F2.8〜F4.0である。単純にズーム倍率を上げて望遠側に伸ばすとどうしても望遠端が暗くなる。一般的に高倍率ズームレンズは望遠端がF5.6〜F6.3くらい。FZ1000はそれをF4に維持している。それが素晴らしい。

 世の中にはもっと安くて、もっと高倍率な(なんと60倍ズームなんてのも)ハイズームコンデジもあるけれども、1/2.3型のセンサーが多い。画質面では1型で400ミリ相当の方がずっと上だ。超解像技術を使ったiAズームで800ミリ相当まで電子的に伸ばしたとしても、FZ1000の方が上である。

 同社のLUMIX DMC-FZ200はズーム全域でF2.8を実現しているけど、センサーサイズが方や1/2.3型、こちらは1型でまったく違うのでFZ1000の圧勝だ。

DMC-FZ1000作例 400ミリで木の幹に止まったミンミンゼミを撮影。ISO1600
DMC-FZ1000作例 同じ場所から800ミリ相当のiAズームを使って撮影。iAズームでこれだけ撮れればよし。ISO1600でこの写りだ

 撮影最短距離は400ミリ相当で1メートルだけど、広角から標準域ではそれなりに寄れる。広角端だとレンズ前3センチまで。使っていて寄れなくて困る感じはなかった。

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